ヘンクで活躍するエル・カンヌス photo/Getty Images
カタールW杯3位決定戦で代表デビューの逸材
2022年のワールドカップ・カタール大会でベスト4に入ったモロッコ代表は、今のアフリカサッカー界を代表するタレント集団の1つとなっている。
その特長の1つとして、次々と優秀な若手が出てきている点が挙げられる。
ヘンクのアカデミーで育ったカンヌスは攻撃的MFを本職としており、19歳ながらチームの絶対的主力だ。現在の市場価値は2500万ユーロまで上昇していて、これはベルギー1部でプレイしている選手の中ではNo.1の市場価値となっている。
英『HITC』はカンヌスをレアル・マドリードMFルカ・モドリッチと重ねていて、近いうちにベルギー1部リーグを離れることになると見ている。すでにトッテナム、リヴァプールといったクラブが強い関心を示しているのだ。
記者のフィリップ・ジョース氏も、今季限りでベルギーを離れるのではないかとモロッコの逸材を絶賛する。
「私にとって、彼は今のベルギーリーグで最も順調にキャリアを積んでいる選手だ。彼以上に優れた選手は他にいないね。モドリッチを思わせる。カンヌスがそのレベルに到達するという意味ではなく、純粋にプレイスタイルの面でね。今季が終われば彼はベルギーを去るだろうから、今の彼を楽しまないといけないね」
カンヌスはすでにモロッコ代表デビューも果たしている。しかもデビュー戦となったのは、カタールW杯3位決定戦のクロアチア戦だ。
カンヌスは試合後にモドリッチと軽く話したと明かしていて、大先輩からエールをもらったようだ。
「ピッチ上でモドリッチと話をしたよ。カタールは暑いねと彼に言ったんだ。すると彼に、『僕は38歳、君は18歳。僕みたいに疲れるまであと20年はあるぞ!』と言われたよ」
次回の2026W杯では、当然ながらモロッコ代表のスタメン入りを狙っていることだろう。ベルギー1部で育った逸材が5大リーグでも通用するのか楽しみだ。