アトレティコ・マドリード行きが濃厚となっているフリアン・アルバレス photo/Getty Images
アトレティコはアグエロの古巣でもある
フリアン・アルバレスのアトレティコ・マドリード移籍が近づいている。移籍市場に精通するファブリツィオ・ロマーノ氏によると、すでに両者は合意しており、最大9000万ユーロの移籍金が発生するという。
シティに加わって以降のアルバレスは素晴らしいパフォーマンスを披露してきた。CFだけでなく、昨季は攻撃的な中盤のポジションでも起用され、新境地を開いた。
その甲斐もあってか昨季は全コンペティションを通して3481分のプレイタイムを得た。ビッグマッチで起用されないことを本人は嘆いていたが、出場機会は十二分に与えられていた。
ビッグマッチで起用されないのはアルバレスがプレイするポジションで自身よりも適性のある選手がいるからだ。CFではアーリング・ハーランド、トップ下ではケビン・デ・ブライネとフィル・フォーデンがいる。
何かと批判の集まるハーランドだが、2季連続での得点王は流石の一言。3季連続の可能性だってある。
ハーランドとアルバレスの明確な違いはそのサイズだろう。170cmのアルバレスに対し、ハーランドは190cm越え。嫌でも相手CBはこのノルウェー人ストライカーをマークしなくてはならず、ペナルティエリア内では押し込まれてしまう。
ハーランドはビルドアップの出口にもなれる。前線でロングボールを収めればシティは一気に前進でき、ハイプレスへのカウンターとなる。これはハーランド加入前にはなかったシティの武器である。セットプレイでターゲットマンになれるのは、言うまでもない。
アルバレスが上記の仕事をこなすことは可能だが、小柄な選手に任せる仕事ではない。
複数のポジションで起用可能なユーティリティ性やセットプレイのキッカーを任されるキック精度などアルバレスがハーランドよりも優れている点はいくつもあるが、今のシティのCFでいえばハーランドが適任なのは明白であり、移籍先であるアトレティコでアントワーヌ・グリーズマンの役割を任せられる方がアルバレスは輝ける。1トップ2シャドウのシステムも彼に合うはずだ。