ライスはアーセナルの大黒柱だ photo/Getty Images
今夏も守備的MFの動きは活発だった
近年の移籍市場で特別な存在感を放ってきたのが、守備的MFの選手たちだ。市場ではアタッカーの選手ほど高額な移籍金で動くケースが多いが、近年は守備的MFに多額の資金を投じるクラブが増えている。
『ESPN』は2021年あたりから1つのトレンドになったと取り上げており、各クラブが守備的MFの獲得に力を入れてきた。
例えば2022年はレアル・マドリードがモナコから8000万ユーロでMFオーレリアン・チュアメニを獲得。今ではセンターバックもこなすチームの要であり、同じフランスの後輩MFであるエドゥアルド・カマヴィンガと合わせてレアルの投資は大正解だった。
そのチュアメニに押し出される形で、MFカゼミロが7100万ユーロでマンチェスター・ユナイテッドへ移籍。マンUも守備的MFの補強にこだわっていた。
1億ユーロを超えるお金が動いた事例もあり、チェルシーが1億2100万ユーロでMFエンソ・フェルナンデス、1億1600万ユーロでMFモイセス・カイセドを補強。フェルナンデスはもう少し前の位置に入る選手ではあるが、中盤の底でもプレイできる。
さらにアーセナルは1億1660万ユーロでMFデクラン・ライスを獲得。こちらは大ヒット補強となり、中盤で欠かせない存在となっている。
金額はやや下がるが、今夏もパリ・サンジェルマンがベンフィカから19歳MFジョアン・ネヴェスに6000万ユーロ、アストン・ヴィラはエヴァートンから5900万ユーロでMFアマドゥ・オナナ、バイエルンはフラムから5100万ユーロでMFジョアン・パリーニャ、マンチェスター・ユナイテッドはパリ・サンジェルマンからMFマヌエル・ウガルテを5000万ユーロで獲得している。
同メディアは現代の守備的MFは何でもこなすオールラウンダーが増えていると評価していて、ただ中盤の底を守るだけの選手ではない。足下の技術も高く、攻撃の出発点になれる選手が多いのだ。