ミラン加入に近づいているとされるモドリッチ photo/Getty Images
プレミアやブンデスに比べるとプレイ展開はゆっくり?
今夏、イタリア・セリエAにはトップクラスのベテラン選手が続々とやってきている。
2024-25シーズンのセリエAを制したナポリには、マンチェスター・シティを離れた34歳のMFケビン・デ・ブライネが加入。
さらにセリエA経験者ではあるが、39歳のFWエディン・ジェコがフェネルバフチェからフィオレンティーナへ移籍した。2024-25シーズンもトルコ1部リーグで14ゴールを決めており、まだまだ得点力は健在だ。
同じくセリエAでの実績が豊富な選手だが、ボローニャにはトルコのベシクタシュから35歳のFWチーロ・インモービレが加入。こちらも2024-25シーズンにトルコ1部で15ゴールを挙げており、ボローニャでもエースとしての働きが期待される。
今は30代後半でもトップコンディションを維持している選手が増えており、年齢で区切る必要はないだろう。ただ、バルセロナFWラミン・ヤマルを筆頭に若手の活躍が目立つ業界なのも事実だ。
この点について英『The Guardian』は「セリエAが試合のペースが少しゆっくりしていて、ベテラン選手が活躍できるリーグに変貌を遂げている。そこに魅力があるのだ」と分析しているが、これを喜ぶべきかは微妙なところ。
現代サッカーは展開スピードが飛躍的に上がっており、トランジションを究極に速めるサッカーを実践するうえでは若手選手の方が有利とも言える。セリエAがそこについていけないとなれば問題で、1990年代に比べればセリエAの力が落ちているのは事実だろう。
スピードだけに頼らない創造性あるサッカーも魅力ではあるが、ベテランが活躍できる環境を喜ぶべきなのか。ネームバリュー抜群なデ・ブライネのような選手が加入することで注目度は増すはずだが、これがポジティブな方向へ向かうかは分からない。