22戦全勝15KOの実績を誇るバム・ロドリゲス photo/Getty Images
圧巻のパフォーマンスを披露
ボクシングの『The Ring』が選定するパウンド・フォー・パウンド(P4P)ランキング常連のWBC世界スーパーフライ級王者ジェシー・“バム”・ロドリゲスが、WBO同級王者プメレレ・カフと対戦し、10回2分7秒TKO勝ちで2団体王座統一を果たした。
そのバムは、以前P4Pランキングでは中谷潤人を上回る6位に位置していた。
その同ランキング上位のスーパースターであるバムは、この試合、終始プレッシャーをかけて優位に進めた。昨年10月に元世界4階級制覇王者・田中恒成に判定勝ちし戴冠したカフは、バムのスピードと手数に押され、カウンター狙いで活路を見出そうとガードを固める。そしてロドリゲスの隙を窺っては鋭い右を振り、ボディーも見舞うなど王者のプライドを見せた。
しかしバムのスピードとパワー、パンチの技術は何枚も上手だった。ガードの上からでも持ち前のスピードで3、4発とコンビネーションを何度も打ち込んでいく。すると迎えた10回にはついにバムの右フックがカフの顔面を綺麗に捉え、大きくぐらつかせることに成功。ここぞと猛攻を仕掛けるバムに、カフはクリンチに逃げるしか手立てがなく、その後二人が持つれて倒れ込んでしまう。そこでレフェリーが割って入り、両者が起き上がらせて試合を再開させようとすると終幕は突如訪れた。カフ陣営がタオルを振って棄権した。
バムは試合後に「素晴らしパフォーマンスだったし、私のキャリアでもベストなパフォーマンスだった」と自画自賛。また相手もリスペクトし「彼は私が想像していたよりもずっとタフで、パンチも強かった」と語った。
勝ったバムの次戦は、11月22日にサウジアラビアで元4階級制覇王者・井岡一翔を2度敗ったWBA世界スーパーフライ級王者フェルナンド・マルティネスとの3団体王座統一戦が内定している。