オーナーへの抗議行動に出たサポーターたち Photo/Getty Images
開幕戦でファンが抗議行動に
チャンピオンシップ(イングランド実質2部)が開幕し、第1節が行われた。シェフィールド・ウェンズデイは昨季降格したレスター・シティのホームグラウンドに乗り込んだが、この試合でサポーターたちが大胆な抗議行動に出ている。
原因は昨季から続くクラブの財政危機の深刻化だ。英『Daily Mail』によれば、ここ数カ月の間、選手やスタッフへの給与が期日通りに支払われていないなどの事態が起きている。これによりEFLから次のような勧告を受けていた。
「リーグは強く、安定し、競争力のあるシェフィールド・ウェンズデイを望んでおり、それを実現するためには現在のオーナーが義務を果たすために資金を提供するか、十分な資金を持つ相手に公正な市場価格で売却するという約束を果たすか、いずれかを行う必要があることは明らかであり、それによって現在の不確実性と行き詰まりは収束する」
クラブは2027年1月までの移籍金支出禁止措置を受けており、移籍金やローン移籍金の支払いもできない状態にある。タイ人オーナーのデイポン・チャンシリ氏は売却の姿勢を見せているが、実現には至っていない。同紙によれば、この件に関する話し合いはチャンシリ氏本人というよりも、同氏のアドバイザーとの間で行われたものにすぎないという。
一向に改善されない財政危機に業を煮やしたサポーターは、開幕戦で抗議行動に出た。「チャンシリ・アウト」「もうたくさんだ。チャンシリ、クラブを売ってくれ」などと書かれたクラブユニフォームを身に纏ったり、プラカードを掲出し抗議した。試合中には「DEJPHON CHANSIRI OUT」と書かれた横断幕を牽引したチャーター機が上空を飛び、多くのサポーターがアウェイ席から一時姿を消すなどの抗議も行われた。レスターのサポーターはこの行動に拍手を送り、サポーター間の結束を示している。
クラブ経営破綻のニュースはここのところ続いている。英5部モアカムは財政危機により現在活動できておらず、オランダでも老舗フィテッセがプロライセンスを剥奪された。
なお、試合は2-1でレスターの勝利に終わっている。
Respect for the Sheffield Wednesday fans who waited until the 5th minute to enter the stands.
— EFL Insider (@EFLINSIDE) August 10, 2025
This is in protest of their owner Dejphon Chansiri. #EFL || #SWFC pic.twitter.com/Q6s7tZcPUj