N・ケイタ、サンチョらブンデスからプレミアに来た選手は苦戦す...の画像はこちら >>

今夏リヴァプールにはヴィルツ(右)が加わった photo/Getty Images

今夏は高額な取引が目立っている

今夏の移籍市場では、ドイツ・ブンデスリーガからイングランド・プレミアリーグへ移籍するケースが目立っている。リヴァプールにはレヴァークーゼンからMFフロリアン・ヴィルツ、フランクフルトからFWウーゴ・エキティケが加入し、チェルシーはドルトムントからMFジェイミー・バイノー・ギッテンスを獲得。

マンチェスター・ユナイテッドはライプツィヒからFWベンヤミン・シェシュコの獲得をまとめており、いずれも獲得に高額な移籍金を投じている。

しかし、過去にはブンデスリーガからプレミアへやってきて苦戦した選手がいたのも事実だ。情報サイト『Transfermarkt』は今夏の新戦力もヒットするとは限らないと慎重な見方を示していて、ブンデスリーガからプレミアへの動きについて次のように取り上げている。

「いわゆる『ブンデスリーガ税』というものがある。これはイングランドのクラブがブンデスリーガの選手を獲得する際、しばしばインフレ気味の移籍金を支払ってきたことを示唆する造語だ。ドイツからイングランドへ向かう選手については、依然として疑問は残っている」

過去の高額取引ケースを見てみると、2018年にはライプツィヒMFナビ・ケイタが6500万ユーロの移籍金でリヴァプールへ、2023年に同じくライプツィヒからFWクリストファー・エンクンクが6000万ユーロでチェルシーへ、2019年にはドルトムントからFWクリスティアン・プリシッチが6000万ユーロでチェルシーへ、2021年にドルトムントFWジェイドン・サンチョが8500万ユーロでマンチェスター・ユナイテッドへ。

ドルトムントからマンチェスター・シティへ向かったFWアーリング・ハーランド、ライプツィヒからマンCへ向かったDFヨシュコ・グヴァルディオルなど成功例もあるが、上記のケイタやサンチョは代表的な失敗例と言えるだろう。

かつてはドルトムントからマンUへ向かったMF香川真司も難しい時期を過ごしたことがあったが、プレミアリーグの環境は独特だ。サンチョ、プリシッチらも同様に、小柄なアタッカーがプレミア特有のフィジカル勝負に対応できるか未知数なところがあるのだ。

その点は今夏リヴァプールに加わったヴィルツも共通点で、プレミアリーグのフィジカルバトルに対応できるかは気になるところ。リヴァプールはヴィルツ獲得に1億2500万ユーロを投じたとされており、今夏の目玉補強だ。価格的にも失敗は許されないが、今夏ブンデスからプレミアへやってきた新戦力たちは成功できるだろうか。




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