「クルトワ2世」ともいわれるラメンズ Photo/Getty Images
オナナとバユンドゥルでは戦えない
今夏の移籍市場の期限が刻々と迫っている。マンチェスター・ユナイテッドはギリギリまで交渉が続くと思われるクラブの1つで、ターゲットは新たなGKだ。
現在所属するアルタイ・バユンドゥル、アンドレ・オナナはどちらも不安定さを露呈しており、新たな守護神の獲得はマンUが競争力を取り戻すために不可欠。アストン・ヴィラGKエミリアーノ・マルティネス、およびアントワープGKセネ・ラメンズとの交渉が継続中であり、どちらかを期限までにチームに迎えると考えられている。
移籍市場の信頼筋であるファブリツィオ・ロマーノ氏は、マルティネスとの個人合意は済んでおり、同選手はヴィラに退団の意向を伝えたと報じた。ラメンズともひきつづき交渉中であり、マルティネスが無理であればターゲットになると報じている。
どちらがマンUにとって、ベターなGKなのだろうか。『METRO』は両者をデータで比較している。
マルティネスは現在もプレミアリーグ有数の実力者であり、2020年に加入して以来530セーブを記録。これを上回るのはエヴァートンのジョーダン・ピックフォードの569セーブのみである。
しかし昨季のセーブ率はヤシン・トロフィーを獲得した22-23シーズンの74.4%から大きく低下して67.9%となっている。これを下回るGKは4人しかいなかったという。
だがクロス対応には強みがある。昨季クロスを止めた本数は56本と欧州トップリーグ最多。
ラメンズのセーブ率は驚きの81.4%だ。しかしこれはもちろんジュピラー・プロ・リーグでの数値であり、数段レベルが上がるプレミアリーグで同じ数値を叩き出せるかは疑問がある。それでもラメンズは現在欧州屈指のシュートストッパーと考えられており、昨季は5本のPKも止めている。これは欧州トップ10リーグのなかで最多の数字だ。
プレミアでの経験が豊富だが、やや下降線を辿っているようにも見えるマルティネスと、プレミアでの経験はないが伸び代のあるラメンズ。どちらを取るかは悩ましいところだが、マンUにはもう悩んでいる時間はほとんど残されていない。