レヴァークーゼンを離れることになったテン・ハーグ photo/Getty Images
開幕から3試合で決断
就任から僅か99日の解任劇はあまりに衝撃が大きい。ドイツ1部のレヴァークーゼンは、今年7月に招聘したばかりの指揮官エリック・テン・ハーグを9月1日付で解任すると発表した。
確かにレヴァークーゼンの出足は鈍く、今季開幕節ではホッフェンハイムに1-2で敗北。第2節のブレーメン戦は3-1とリードしながら、1人少ない相手に2ゴールを許して3-3のドローに終わった。
とはいえ、リーグ戦2試合と国内カップ1試合のみでの解任はあまりに早い。独『Kicker』は試合結果だけでなく、テン・ハーグの戦術プランに未来が見えなかったことを解任理由に挙げている。
「結果だけでなく、プレイスタイルがレヴァークーゼンのフロントに深刻な疑念を抱かせることになった。また移籍市場での動きについて公の場で要求したことも解任の一因となった。コミュニケーション、試合への準備、コーチング、戦術プランの全てにおいて成功を収めた前任のシャビ・アロンソには遠く及ばず、クラブ側は成功の見込みが乏しいと判断した」
この決定についてクラブのシモン・ロルフェスSDは「容易な決断ではない。誰も期待していなかった決断だ。しかしここ数週間の取り組みから、成功を収めるのは不可能との結論に達した」と語っており、レヴァークーゼン側にはしっかりとした考えがあったようだ。
ただ、テン・ハーグの母国オランダからはレヴァークーゼンの決断を批判する声も出ている。今夏のレヴァークーゼンはMFフロリアン・ヴィルツ、DFヨナタン・ター、ジェレミー・フリンポンら複数の主力が退団していて、新チームの構築にはある程度の時間が必要と考えられてきた。それだけに3試合でテン・ハーグを切るのは早すぎるのではないかとの声もある。
オランダ『Voetbal Primeur』もテン・ハーグ解任を驚きと共に伝えているが、SNS上ではオランダのサッカーファンから批判的な声が寄せられている。
「このような移籍市場の動きで、僅か3試合での解任とは驚くべき事態であり、クラブ側の無能さを示している」
「奇妙な動きだ。トップ選手を複数売却し、代わりに新戦力を15人獲得。それでたった3試合で監督を解任とは、何てクラブだ」
「テン・ハーグの評価にまた傷がついた。ユナイテッドで解任され、そしてレヴァークーゼンでの追い討ちだ。この1年は彼にとって厳しいものになっている」
果たしてレヴァークーゼンの決断は成功へと繋がるのか。主力選手が大幅に入れ替わっていることもあり、誰が指揮を執っても難しい仕事になるのは間違いない。