皆さんは「業務スーパー」をご存知でしょうか。緑色の看板に白い文字で「業務スーパー」と書かれその下に「一般のお客様大歓迎」の文字も合わせて記載されています。
今回は2019年3月14日に発表された「業務スーパー」を運営する神戸物産の2019年10月期第1四半期決算内容をあわせて見ながら振り返りましょう。
■「業務スーパー」の売れ筋はどんな商品か
「業務スーパー」で一度でも買い物をしたことのある方はご存知でしょうが、同スーパーの最大の売りは、“大容量、低価格”といえるでしょう。ここで、同社の売れ筋商品を見てみましょう。
自社グループ工場製造商品としては、以下の商品が売れ筋PB商品としてあげられています。
- 徳用ウインナー(1000グラム):460円
- 上州高原どり・吉備高原どり もも肉(2キログラム):1500円
- 天然酵母パン(1本):185円
また、自社輸入商品として、以下の商品があげられています。
- ブラジル産鶏もも正肉(2キログラム):648円
- ベルギー産フライドポテト(1キログラム):195円
- ブロッコリー(500グラム):148円
※同社決算資料より。価格は税別。店舗や時期により価格が異なることがあるとのこと。
いかがでしょうか。
ウインナーは食べ盛りのお子さんがいる家庭では欠かせない食品ですし、フライドポテトは外食するのではなく、家で簡単に準備してみたいと思うような価格ではないでしょうか。
■神戸物産の決算はどうか
さて、「業務スーパー」を運営する会社は神戸物産という上場企業です。
3月14日に発表されたQ1決算は、売上高は対前年同期比+5%増の706億円、営業利益は同+11%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は同+3%増となっています。
会社が発表する上期の営業利益の計画が対前年同期比で+8%増を見ているので、Q1決算のペースで成長すると、達成の可能性も十分ありそうです。
また、Q1次の総店舗数は819店舗とのことで、1000店舗には及びませんが、着実に拡大しています。
同社の強みについても、以下のようにコメントされています。
「商品戦略につきましては引き続き顧客ニーズに対応したPB商品の開発に注力しており、国内グループ工場や自社輸入商品の増強を図り、他社にはない商品の開発を進めております。これらの取り組みが、業務スーパーの認知度の向上や新規顧客の獲得に繋がったものと考えております。」
同社の強みは、FCを含めた店舗数の拡大と、自社商品の企画力とその製造を自社工場でできる展開にあるようです。やや専門的な言い方をすれば、各プロセスを一気通貫した垂直統合型モデルにあるといえます。
■神戸物産は業務スーパーだけではない
神戸物産は「業務スーパー」以外にも事業展開を行っています。具体的には、「神戸クック事業」、「クックイノベンチャー事業」、「エコ再生エネルギー事業」などがあります。
クックイノベンチャー事業などはQ1決算が減益となっていますが、神戸クック事業、エコ再生エネルギー事業などの増収により、全体は増収増益となっているのは先にみたとおりです。
神戸物産の株価は年初来高値を更新して、過去1年で見れば右肩上がり。