2020年9月に「マイナポイント」のサービスが開始されます。先月から、各キャッシュレス決済サービスの予約・申込みが開始されたこともあり、「マイナポイント」という言葉を見聞きする機会も増えてきたのではないでしょうか。



今月8月に公表されたMMD研究所と株式会社コロプラの共同調査「マイナンバーカードとマイナポイントに関する調査」によると、マイナポイントの認知度について「内容を把握している」人が35.5%、「聞いたことはあるが、内容を把握していない」人が47.6%、「聞いたことがない/わからない」人が16.9%となっています。



マイナポイント自体の認知度はまずまずといったところですが、約3人に2人はマイナポイントとは何かをよく把握していないとも言えそうです。そこで本記事では、「聞いたことがあるけど、よくわからない…」マイナポイントについて、やさしく解説していきたいと思います。



■そもそもマイナポイントって何?



マイナポイントとは、マイナンバーカードを持っている方が、事前に予約・申込みをした上で、キャッシュレス決済を利用するともらうことのできるポイントのことです。つまり、マイナポイントの“マイナ”とは、「マイナンバーカード」が由来ということになります。



「マイナポイント」という名称がついているので勘違いしやすいのですが、実際にもらえるのはマイナポイントという名前のポイントではなく、各キャッシュレス決済サービスで採用されているポイントであるという点に注意が必要です。



たとえば、交通系電子マネーのSuicaを選択したとすると、2020年9月以降にSuicaを利用したときに還元されるのは「JRE POINT」、PASMOの場合は「PASMOマイナポイント」が還元されるということになります。



チャージすることでポイントがもらえるのか、お買物などの決済に利用することでポイントがもらえるのかは、各キャッシュレス決済サービスによって異なるので、申込みの際には事前に確認しておくと良いでしょう。



ポイントは、チャージ金額もしくはお買物金額の25%が還元されるしくみとなっており、還元される上限金額は1人あたり5,000円分です。つまり2020年9月から2021年3月末までの実施期間中に、2万円分のチャージやお買物をすることで、上限5,000円分のポイントをもらうことができます。



■マイナポイントに申込む方法



では、マイナポイントに申込む方法を解説していきましょう。



1. マイナンバーカードを取得する

マイナンバーカードをお持ちでない方は、まずはマイナンバーカードの申請をしましょう。マイナポイントは、マイナンバーカードと紐づけで実施されるポイントサービスなので、利用するためにはマイナンバーカードの取得が必須になります。



お住まいの市区町村窓口の状況によっては、申請からマイナンバーカードの交付までに1カ月以上がかかることもあるので、早めに手続きに取りかかったほうが良さそうです。



2. マイナポイントの予約・申込みをする

いよいよマイナポイントの予約・申込みです。予約には、マイナンバーカードと申請もしくは受取時に自身で設定した数字4桁の暗証番号が必要になります。



対応機種のスマホやパソコンを使い、自宅から手続きをすることもできますし、郵便局やコンビニなど約9万箇所に設置されている専用端末からも手続き可能です。



次に、自分がマイナポイントをもらいたいキャッシュレス決済サービスを1つ選択し、申し込みましょう。マイナポイントの対象となっているキャッシュレス決済サービスは、電子マネー・QRコード決済・クレジットカードなど、なんと100種類を超えています。



「キャッシュレス決済サービスの種類が多すぎて、どれを選べばいいかわからない…」という方は、ぜひこちらの記事『マイナポイント申込み開始! 今さら聞けない「キャッシュレス決済の選び方」( https://limo.media/articles/-/18259 )』も参考にしてみてくださいね。



なお、詳しい予約・申込み方法の手順については、こちら「マイナポイントの予約・申込方法( https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/flow/mykey-get/ )」をご覧ください。



3. 申込みを済ませたキャッシュレス決済サービスでチャージ・お買物をする

2020年9月になったら、いよいよマイナポイント還元の対象期間に入ります。予約・申込みをしたキャッシュレス決済サービスを積極的に利用して、マイナポイントを獲得しましょう!



■交通系ICカードのマイナポイント付与を徹底比較



ここからは、みなさんに馴染みのある交通系ICカードを例に、選択するキャッシュレス決済サービスによって、マイナポイントの付与にどのような違いが出てくるのかを詳しく見ていきましょう。



Suica

Suicaでマイナポイントに申込むと、チャージ金額に応じて最大5,000ポイント(5,000円分)のJRE POINTが還元されます。具体的には、1カ月分の合計チャージ金額の25%が、翌月上旬に付与されるという仕組みです。



注意点として、マイナポイントに申込むSuicaは、JRE POINTに登録されている必要があります。まだお持ちのSuicaをJRE POINTに登録していない場合は、マイナポイントに申込む前にJRE POINTの登録を済ませておきましょう。



PASMO

PASMOでマイナポイント申込むと、実施期間中にPASMOに合計2万円をチャージした方に、チャージ金額が2万円に到達した月の末日から3カ月後に5,000ポイントのPASMOマイナポイントが還元されます。



もし期間中にチャージ金額が2万円に満たない場合は、期間末日までのチャージ合計金額の25%分のPASMOマイナポイントが2021年6月に還元されることになります。



ちなみに貯まったPASMOマイナポイントは、セブン銀行ATMにて1ポイント=1円のレートでPASMOにチャージすることが可能です。



■まとめ



本記事では、「聞いたことがあるけど、よくわからない…」マイナポイントについて解説してきました。以前よりもマイナポイントに対する理解が深まりましたでしょうか。



マイナポイントのサービス開始まで1ヵ月を切りましたが、マイナポイントは予約者数が上限に達すると締め切られる可能性があります。興味がある方は、余裕を持って申込みを済ませてくださいね。



【参考】
・「マイナポイント事業( https://mynumbercard.point.soumu.go.jp/ )」(総務省)
・「マイナンバーカードとマイナポイントに関する調査( https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1880.html )」(MMD研究所)



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