■【日経平均株価】テクニカル分析 2019年9月13日
■米ハイテク株が急落するが、日本株は手堅い動き
2020年9月11日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より171円02銭高の23,406円49銭となりました。
東京都が10日、新型コロナウイルス感染状況への警戒レベルを最上位から1段階引き下げたことなどから、投資家の間に景気回復への期待感が広がり、買いにつながりました。
日経平均は週初7日、前週の米株式市場でハイテク株が調整した流れを受けて続落。しかし、その後はじりじりと値を戻しました。結局週末には前週末比で201円あまりの上昇で終わるなど、底堅さを感じさせます。
今週の動きはどうなるでしょうか。米株の動向は気になるところです。足元のハイテク株安を見てITバブルの崩壊を思い出す人もいるでしょう。ただ、直近の動きを見ると、全面安に転じるというよりは、8月に急上昇したための反動で、利益確定などの動きが出ている上昇一服と見ていいと思います。
11日には、ナスダック総合株価指数は続落したものの、ダウ工業株30種平均は反発しました。また、日本株の動きを見ると、米株の下落にもかかわらず底堅さを感じさせました。今週も週初から堅調な値動きになることが期待されます。
今週は14日に自民党総裁選の投開票が行われ、16日召集の臨時国会で新首相が選ばれます。
16~17日には日銀の金融政策決定会合も開かれます。17日には黒田東彦総裁の記者会見も行われますが、引き続き金融緩和の方針には変わりはないと考えられます。そうなると、為替相場は円安方向に動くでしょう。日本株にとっても追い風になります。
今週はこのほか、15~16日には米連邦準備理事会(FRB)の米連邦公開市場委員会(FOMC)も開かれます。
■小幅に調整するが、25日移動平均線で反発
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。先週は、ローソク足の実体が短く、窓をあけて価格が飛んで寄り付くような動きが目立ちました。
9日には窓をあけて下落して寄り付いただけでなく、一時、25日移動平均も割り込みました。ヒヤリとした局面でしたが、終値ベースでは25日線を回復。さらに翌日は窓をあけて上昇し、週末にかけても大きな陽線となっています。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。足元では、23,400円付近まで上昇しては上値を抑えられるという動きが続いています。
上値が重いようにも思えますが、それでいて下値はじりじりと切り上がっていることから、何かのきっかけがあれば、一段上のステージに抜けていくのではないかと期待されます。25日線、75日線はいずれも上向きで、チャートの形も悪くありません。
上値メドとしては、直近の高値である9月3日の高値(23,580円)を超えられるかどうかが一つのポイントになります。ここを回復し下値がサポートされるようであれば、コロナ前の戻り高値である1月17日の高値(24,115円)も視野に入ってきます。
逆に25日線(23,200円付近)を割り込むようであれば、またもみ合いになる可能性もあります。それでも、75日線(22,700円付近)や、8月28日の安値(22,594円)あたりまでは、まだ短期的な調整の範囲内と見てよく、押し目買いの好機と考えることができます。