転職することも珍しくない現代、退職を考えたことがある人は多いでしょう。退職を考え始めたきっかけはどのようなことでしたか?ここでは、調査をもとに主な退職のきっかけを見ていきます。
■あなたの退職のきっかけは?
エン・ジャパン(株)が「退職のきっかけ」についてのアンケート調査( https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/19432.html )の結果を公表しています。「退職のきっかけ」として回答が多かったのは以下のような項目です。
- やりがい・達成感を感じない(41%)
- 給与が低かった(41%)
- 企業の将来性に不安を感じた(36%)
- 人間関係が悪かった(35%)
■キャリアを手放したことへの後悔と背景
女性であれば妊娠や出産、男性でも思っていたのと違ったという理由で大企業を退職する人もいます。その後、希望に合った転職が叶う人もいますが、キャリアを手放したことを後悔している人も少なくありません。
結婚後は夫の稼ぎで生活できる、とは限らない
金融機関で働くAさんは、「夫が稼ぎ続けられるとは限らない。病気になるかもしれないし、失業するかもしれない。それに、もし離婚することになったら…。夫と離婚したいけど経済力がないから踏み切れず、毎日、夫が帰ってくるのが憂鬱で仕方ないと悩んでいる友達もいます」と話してくれました。
Cさんは夫の経済DVを受けたことが理由で離婚し、今は別れて暮しています。「夫婦の預金口座を夫名義で一つにしたのが間違いで、夫の意向で退職したことも後悔しています。生活費もろくにもらえなくなって。私の貯金を返すか、働くことを許すか、どちらかにしてと伝えても一笑されるだけで地獄のような2年間でした」
家庭だけ…は意外に苦しい
不動産会社で働く50代のDさんは、家庭以外でも、自分が輝ける場所を持ったほうがいいといいます。「自分の趣味や仕事は大事にしたほうがいいですね。
「子どもの教育に熱心な友達は、第一志望の中学校に入れなかったことで子どもとの関係がギクシャク。旦那さんともうまくいかなくなって、ストレス解消する場もなくウツ状態に…。家庭以外の趣味や習い事もよし、仕事に打ち込むもよし、とにかくどこか別のところで気分転換できる環境があったほうがいいですね」と話してくれました。
■自分のキャリアは自分で決断する!
「誘われて転職しても、転職後すぐに誘ってくれた人が退職したなんて話はあちこちで耳にする。相手が上司でも友達でも家族でも、人のせいにせずに、最後は自分で決めないと何かあった時に後悔することになると思う」という意見もあります。
■退職の前に考えておきたいポイント
あなたがキャリアを手放すことを考えたときのために、転職した人たちのアドバイスをまとめました。
辞めても「未練」はない?
仕事や給料だけでなく、会社のネームバリュー、福利厚生、人間関係まで含めて、手放すことに「未練」があるなら残るほうがいい。仕事の環境もガラリと変わる。今手にしているものは結構大切なものだったりする。
(家族も含めて)生活の変化に耐えられるか
家族持ちの人は、退職・転職によって家族の生活まで変えることもあり得る。一時的にでも収入が下がる場合、配偶者から反対される人も多いもの。転職はあきらめつつ、今のうちに60代以降も仕事に役に立つスキルを身につけたりして、次のステップを狙っていくのもアリだと思う。
転職先の状況を他人事と捉えていないか
ベンチャー企業の「伸びしろ」に期待していたが、振り返ってみると視点が他人事だったと反省…。会社が勝手に伸びるわけではないし、実際その場に置かれて、なかなかのプレッシャーのもとで仕事をしている。
■まとめ
退職のきっかけは人それぞれですが、安易な転職には後悔の末路が待つ確率が高まります。焦るし、悩むし、誰も助けてはくれないから、結局自分を高めるしかない。最初の給料が低くても、業績を上げて自分で自分の給料を増やしてやる!くらいの気概がないと転職には向かないのかもしれません。
ご紹介したポイントを自分自身にあてはめながら、慎重に検討することも大切です。将来のライフプランをしっかり考えて、自分にとって成功といえるキャリアを築いていきましょう。
参考
1万人が回答!「退職のきっかけ」実態調査 エン・ジャパン(株)( https://corp.en-japan.com/newsrelease/2019/19432.html )
【調査概要】
- 調査方法:インターネットによるアンケート
- 調査期間:2019年7月29日 ~ 8月27日
- 調査対象:『エン転職』( https://employment.en-japan.com/ )を利用するユーザー
- 有効回答数:1万74名