■【東京株式市場】 2021年3月1日
■株式市場の振り返り-日経平均株価は大幅反発、先週末の急落分の6割弱を挽回
2021年3月1日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 29,663円(+697円、+2.4%) 大幅反発
- TOPIX 1,902.4(+37.9、+2.0%) 大幅反発
- 東証マザーズ株価指数 1,217.4(+3.3、+0.3%) 小反発
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,931、値下がり銘柄数:229、変わらず:34
- 値上がり業種数:33、値下がり業種数:0
- 昨年来高値更新銘柄数:28、昨年来安値更新銘柄数:0
東証1部の出来高は12億5,001万株、売買代金は2兆4,773億円(概算)となり、いずれも先週末より減少しました。米国の長期金利急騰が一服したことを好感した買戻しが優勢となりましたが、慎重な投資家も少なくなく、売買代金は大きく減少しました。
そのような中、日経平均株価は先週末の急落の反動もあり、終日プラス圏で推移しました。結局、終値ベースでは、先週末の急落分(▲1,202円安)の6割弱を戻して引けています。取引時間中の高値は29,686円(+720円)、安値は29,396円(+430円)となり、値幅(高値と安値の差)は約290円。
なお、TOPIXも同じような値動きで大幅反発となり、終値で1,900ポイントを回復しました。ただ、上昇率は日経平均株価を下回っています。
■東証マザーズ株価指数は小反発、売買代金は再び2,000億円を下回る
東証マザーズの出来高は7,264万株、売買代金は1,632億円となり、いずれも先週末より減少しました。この日は個人投資家の様子見スタンスが強まり、売買代金は再び2,000億円を下回っています。
また、株価指数はわずかな上昇に止まり、大型株式市場と比べると力強さに欠けた反発に止まりました。
■NECなどハイテク株が総じて買い戻される、“バフェット効果”で伊藤忠商事が高値更新
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄
- ソフトバンクグループ(9984)
- ファーストリテイリング(9983)
- 東京エレクトロン(8035)
ハイテク株は先週末に軒並み急落した反動で総じて急反発し、NEC(6701)が急騰した他、アドバンテスト(6857)、SCREENホールディングス(7735)、日立製作所(6501)、オムロン(6645)、村田製作所(6981)、リコー(7752)などが大幅高となりました。
また、為替相場が円安気味に動いたことを追い風に、自動車株の一角も買い戻され、ホンダ(7267)、スズキ(7269)、マツダ(7261)などが大幅上昇となっています。
さらに、公開延期となっていた「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開日が3月8日に正式決定したこと受け、共同配給元の東映(9605)が一時+8%高へ迫る急騰となりましたが、東宝(9602)は小幅高に止まるなど、明暗が分かれています。
その他では、米国の著名投資家であるウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社が大量保有を公表した伊藤忠商事(8001)に見直し買いが入り、+4%高に迫る大幅上昇で高値引けとなり、昨年来高値を更新したことが目を引きました。
日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄
- シャープ(6753)
- イオン(8267)
- 楽天(4755)
ハイテク株が軒並み急反発する中、先週末の急落相場における下落が非常に小さかったシャープが逆行安となり、大きく値を下げました。
また、仮想通貨の下落が目立ったこと等から、直近1カ月間で上昇が続いたネット証券株が売られ、マネックスグループ(8698)やGMOフィナンシャルホールディングス(7177)が冴えない値動きとなっています。
その他では、買戻しが続いた旅行関連銘柄が利益確定売りに押され、東海旅客鉄道(9022)などJR株や、エイチ・アイ・エス(9603)などが大幅安となったことが目を引きました。