ハート形の大きな葉とゆるやかに曲がる樹形で人気を集めるフィカス・ウンベラータ。
カフェやショップでよく見かけるおしゃれなインテリアプランツです。
今回はフィカス・ウンベラータを育てるコツや部屋でのステキな飾り方をご紹介します。
■フィカス・ウンベラータとは?

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- クワ科フィカス属
- 原産地:熱帯アフリカ
- 草丈:約50センチ~10メートル
- 参考価格:4000円(6号鉢)~2万円程度(8号鉢)
フィカス・ウンベラータはゴムの木の仲間。アフリカの熱帯雨林に自生し、現地では10メートルを超すような巨木も存在します。
観葉植物として一般的に流通しているものはせいぜい2メートルほど。ハート形で明るいグリーンの葉が美しく、幹を曲げて個性的な樹形にできるのが特徴です。
ウンベラータという名前はラテン語で日傘を意味する「umbella」が由来とされています。大きく広がる葉はまさに日傘をパッと開いたようです。
■フィカス・ウンベラータの育て方

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■日当たり
フィカス・ウンベラータは明るい場所はもちろん、耐陰性があるので少し暗い場所に置いても大丈夫です。強い日差しに当たると葉焼けを起こすことがあります。
レースのカーテンがかかった窓辺など、直射日光が避けられるところに飾るとよいでしょう。

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■温度
熱帯地方が原産なので高温には耐えますが、低温にはやや弱く寒いと葉を落とすこともあります。枯れたのではないかと心配になるかもしれませんが、これはただ休眠しているだけ。
5度以下にならない室内で管理すれば、たとえ葉を落としたとしてもまた春に新葉が出ます。
■水やり
春~秋にかけての生育期には、土が乾いていたらたっぷり水を与えましょう。特に夏は水切れしやすいので、土の乾き具合をこまめにチェックすることが大切です。冬は休眠期に入るので水やりは控えめに。
フィカス・ウンベラータの葉は大きく、活発に蒸散します。葉を保湿するため、ときどき霧吹きで葉水をかけると効果的です。
■肥料
肥料は春~秋にかけて2ヵ月に1回程度の緩効性化成肥料、または2週間に1回程度の液体肥料を施しましょう。休眠期の冬の間は生育がストップするので肥料を与えません。
■剪定
枝葉が増えて重なり合うと、通気が悪くなったり光合成を妨げたりします。バランスを見ながら適当に枝葉を切り落としましょう。またヒョロヒョロと背丈だけ伸びているような場合は、思い切って幹を短く剪定しても大丈夫です。
切り口から出る樹液には有害な成分が含まれています。
■植え替え
葉がシワシワになって元気がなくなってきたら根詰まりを起こしているのかもしれません。一回り大きな鉢に植え替えしてあげましょう。
植え替えに適した時期は5月~9月。伸びた根をほぐして傷んで変色した根をカットしておくと、株がリフレッシュして元気を取り戻します。
■フィカス・ウンベラータの飾り方
■大鉢を開放的なリビングに
存在感バツグンのフィカス・ウンベラータは広いリビングに最適。明るい窓際に置くとやわらかい日差しを浴びて緑の葉が輝き、リビング全体を明るい雰囲気にしてくれます。
光に透けてキレイな葉脈が見える様子もステキです。
■小鉢を寝室やトイレに
背の低いフィカス・ウンベラータを小鉢に植えて、寝室やトイレの棚に飾るのもおしゃれです。
耐陰性があるので多少暗めでも育ちます。丸い葉がリラックスした雰囲気をかもしだし、ゆったりと心穏やかになれるでしょう。

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■グラスに挿してキッチンに
剪定したときに切り落とした枝は、水挿しするとそのまま水耕栽培ができます。
土が入った植木鉢より衛生的なのでキッチンにぴったり。爽やかなライムグリーンでキッチンを清潔に明るくしてくれるでしょう。
■ワイヤーでお好みの形に
幹にワイヤーなどを縛り付け、形を変える曲げ木ができるのも魅力のひとつ。ワイヤーなしで自然に曲がるまでには半年以上はかかりますが、お好みの樹形にできる楽しさがあります。
■まとめにかえて
一鉢あるだけでインテリアをおしゃれな雰囲気にしてくれるフィカス・ウンベラータ。耐陰性に優れているので置き場所を選ばず、初心者にも育てやすい観葉植物です。
ハート形の葉が魅力的なフィカス・ウンベラータを飾って、室内を癒やしの空間にしてみませんか。