エバーフレッシュは繊細な葉の美しさで人気の観葉植物。



姿や葉の美しさだけではなく、エバーフレッシュには不思議な習性があるのも魅力のひとつ。



今回は育てて楽しい、エバーフレッシュの基本の育て方とお世話のコツを紹介します。



■不思議な魅力「エバーフレッシュ」とは?



  • マメ科コヨバ属
  • 低木、高木
  • 原産地:熱帯アメリカなど
  • 参考価格:2000~4000円(4号鉢)

原産地では数十メートルにもなるエバーフレッシュは、観葉植物として人気のある植物。涼しげで軽やかな葉がこれからの季節にもピッタリです。



開花期は春から秋で、淡黄色のフワフワの花が咲きます。花後は赤いさやができて、中に黒い実が入っています。このことから、エバーフレッシュは別名アカサヤネムノキとも呼ばれています。



エバーフレッシュは夜になると葉を閉じる習性(睡眠運動)があり、育てて楽しい植物ともいえるでしょう。



■エバーフレッシュの基本の育て方



■育てる場所



エバーフレッシュは、基本的に日光がよく当たる暖かい場所で育てます。日陰でも育ちますが、日陰で育てるなら、ときどき日にあてるようにしましょう。葉色が悪くなったりするのを防ぐことができます。



基本的には日当たりを好む性質で、レースカーテン越しの窓辺など直射日光の入らない場所が生育場所に適しています。



暖かい時期には、室外に数時間出して日光浴をさせてあげるのもよいでしょう。

その際も直射日光は避けるようにします。水やりと兼ねておこなうといいですね。エアコンの風は葉によくないので、直接当たらないように注意します。



■温度管理



エバーフレッシュは寒さに弱い性質。生育適温は20~25度ほどなので、冬の室内で気温が低くなりやすい場所には、長く置かないようにします。



特に冬の窓辺は温度が下がりやすい場所。夜は暖かい場所に移動させるなど防寒対策が必要です。



エバーフレッシュに限らず、観葉植物は急激な環境変化を嫌います。置き場所を変えるときは、1週間ほどかけて新しい置き場所に慣らすようにします。



■水やり



エバーフレッシュは水を好む性質。土が乾いたらたっぷりと水をあげるようにします。エバーフレッシュの生長期は春~秋なので、この時期は水やりを特に丁寧におこないましょう。



土表面が乾いてから時間が経ってしまうと、水切れの状態になり葉が落ちる原因になります。逆に土がずっと湿った状態だと、根腐れの原因になります。鉢皿の水も溜まっていたら、捨てるようにしましょう。



夏の水やりは気温の低い朝か夕方におこないます。気温の高い時間帯に水やりをしてしまうと、土中が高温になり根を傷めてしまう可能性があります。



冬はエバーフレッシュの生長が緩慢になる時期。生長のための水はあまり必要としない時期なので、乾燥気味に管理します。土表面が乾いてから2~3日後くらいが水やりのタイミングです。



水やり以外にも葉のほこりを拭きとったり、葉水をこまめにおこないます。葉水をすることで乾燥やハダニを予防できます。



■用土



エバーフレッシュは水はけがよく、保水性のある土を好みます。市販の観葉植物用培養土で問題ありません。



■肥料



エバーフレッシュは5~10月頃に肥料を与えます。2カ月に1度くらいのペースで緩効性肥料を施肥しましょう。液体肥料を与える場合は、10日~2週間に1度が理想的です。



生長期に肥料を与えると生育がよくなりますが、生長期以外の施肥はあまり必要がありません。冬に肥料をあげてしまうと、根にダメージを与えてしまい枯れてしまうこともあります。肥料は決められた量を与えるようにしましょう。



■病害虫



エバーフレッシュがかかりやすい病害虫には、ハダニ、カイガラムシ、炭そ病、すす病などがあります。



春~秋頃に発生するハダニは乾燥すると発生しやすくなる害虫。カイガラムシは色の白い害虫です。そのままにしておくと、どんどん広がり株が弱って枯れてしまうこともあるので、見つけ次第捕殺して、薬剤を散布するようにします。



炭そ病は春~秋に発症し、株全体に黒や灰色の斑点が広がっていく病気。すす病は、すすのような黒い斑点ができる病気で、いずれもカビが原因で起こります。



混み入った枝葉を定期的に剪定し風通しをよくすること、極度の乾燥を防ぐこと、水やりの際の泥跳ねに注意することなどで、病害虫を予防することができます。日々の観察をおこなって、病害虫から観葉植物を守るようにしましょう。



■植え替え



根詰まりを防ぐために1~2年に1度、ひと回り大きめの鉢に植え替えをしましょう。土を3分の1程度ほぐして落とし、枯れ葉や古い根があれば除去しましょう。新しい鉢と用土で株を植え付けて、水をたっぷりあげれば植え替えの完了です。



■剪定



エバーフレッシュは生育が旺盛なので定期的な剪定が必要。込み合った枝葉があれば間引きをして、全体の風通しをよくします。エバーフレッシュをあまり大きくしたくない時は、主軸をカットし強剪定をおこないます。



不要な枝を切っていくときは、理想の樹形をイメージしながらおこなうとよいでしょう。



■まとめにかえて



日当たりと風通し、水やりに気をつければ、エバーフレッシュは元気に育ちます。長く育てることができますから、ぜひ挑戦してみてください。



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