すばらしい香りや美しい花姿で多くのガーデナーを魅了するバラ。バラに囲まれた庭はガーデナーの憧れです。
バラは鉢植えにしてレイアウトすれば、マンションのベランダでも楽しむことができます。ベランダがステキなローズガーデンに変身しますよ。
今回はベランダでバラを育てるコツやオススメの品種を紹介します。
■ベランダでバラを育てるコツ
マンションやアパートのベランダスペースは、そもそも洗濯物や布団を干す生活空間。スペースの使い方には制約がありますが、鉢の置き方などを工夫をして配置すればバラを楽しむことができます。
時間帯によって日当たりや風通しなどが変わってくるので、どうすればバラの魅力を引き出しながらベランダで楽しめるか、そのコツを紹介します。
■コンパクトな樹形のバラを選ぶ

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ベランダにできるだけ多くの鉢を置けるように、まずはコンパクトで直立性のバラを選んでみましょう。ベランダにもよりますが、枝が長く伸びるツル性のバラ、丸く広がるバラはレイアウトが難しいかもしれません。
枝を剪定する際は新芽の向きを確認しましょう。外向きの芽ではなく内向きの芽の上で剪定すると、樹形が広がらずスリムに整います。枝が内部で混み合わないようにするのもポイントです。
■病気に強いバラを選ぶ
ベランダは庭と比べると日当たりや風通しがやや劣ります。

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近年は品種改良の成果で、黒点病やうどん粉病などにかかりにくいバラが多く出回っています。病気に強い品種を選べば、農薬の使用を抑えることができます。
ベランダは洗濯物などを干す生活空間で、近隣住民の住まいと接している構造です。薬剤の使用方法はよく考えておこないましょう。
■鉢の置き方を工夫する
ベランダという限られたスペースを立体的に演出するために、鉢の大きさやレイアウトを工夫しましょう。メインとなるバラは大きめの鉢に植えて主役にします。
バラは生長するにつれて足元の葉か少なくなるので、背丈の低い小さめのバラを周囲に配置すると見た目がキレイです。持ち運びできるメリットを利用して、置き場所をときどき変えて違う景色にしてみるのもいいですね。
小さなテーブルやガーデンオーナメントを飾るとオシャレ度がさらにアップ。あえて背丈が高くなるバラでミニアーチを作るのもステキですよ。
■ベランダでバラを育てる際の注意点

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病気の発生を防ぐため、葉が重なり合わない程度に鉢の間隔を空けることが大切。風通しをよくするために、混み合っている枝葉があれば剪定します。
真夏の日差しが直に差し込むコンクリートの床にも注意しましょう。高温になった床からの熱の影響で、バラが痛む可能性があります。鉢は床に直置きせずフラワーベースの上に置きましょう。
バラに限りませんが、植物を集合住宅のベランダで育てる際は、避難通路の確保や排水溝の目詰まりに注意することも必要です。
■ベランダで育てるバラ!オススメ6選
それでは、ベランダで育てやすいオススメのバラを紹介します。
■オリビア・ローズ・オースチン

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ソフトなベビーピンクの花が愛らしいオリビア・ローズ・オースチン。咲き始めはカップ咲きで、開くにつれてみごとなロゼット型に変化します。よく返り咲きし、耐病性の高い品種です。
■クイーン・オブ・スウェーデン

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クイーン・オブ・スウェーデンはサーモンピンクのカップ咲きで、高貴な品位を感じさせるバラ。茎がまっすぐ上に伸び、病気にも強い丈夫な性質です。
■グレイス

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先端が少しとがった花弁が重なり合い、優美な香りと花姿のグレイス。やわらかなオレンジ色でやや小ぶりの花が繰り返し咲きます。中程度の高さでこんもりとした樹形になり、メインの足元に置くバラとしてオススメです。
■レイニーブルー

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レイニープルーはバラの中でも数少ないブルー系のバラ。咲き始めは濃い青紫で、咲き開くとともに色合いが淡くなります。満開時には株全体をおおうほど花つきがよく、小ぶりの花をうつ向きがちに咲かせる姿が魅力的です。
■ジュリア

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シックなブラウンの色合いと、やわらかく波打つ花弁が美しいジュリア。直立して伸びる樹形に気高さを感じさせます。
カワイイ色合いのバラと一味違う大人っぽさや、ハイブリッド系のバラ特有の優雅さが魅力です。
■スキャボロー・フェァ

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スキャボロー・フェァは花弁がやや少なめの八重で、シンプルで清楚な雰囲気のバラ。花弁の淡いピンクと奥に見える黄色い中心部のコントラストがキレイです。
見た目によらずとても強い性質で、盛んに返り咲きします。背丈が低いので前方にレイアウトとよいでしょう。
■まとめにかえて
窓を開けるとキレイなバラの花とかぐわしい香りが楽しめる暮らし方。バラの品種選びや飾り方を工夫すると、ベランダでもオシャレなローズガーデンがつくれます。
ベランダローズガーデンの楽しみ方はさまざま。色とりどりのバラを咲かせて、ベランダをホッと一息つける癒やしの空間にしてみませんか。