最近耳にする機会が多くなった「副業」という言葉。
ただ「副業がブームらしいけど、副業している人は本当に多いの?」「おすすめの副業ってなんだろう?」なんて疑問や悩みを感じている人も多いでしょう。
ゴールデンウィークで余裕のあるこの時期は、副業について知る良いタイミングです。今回は日本の副業の実態を確認しながら、失敗しにくいおすすめの副業を3つまとめて紹介します。
■副業をしている人ってどのくらいいるの?
労働政策審議会安全衛生分科会は、令和2年の調査で副業者の割合を年代別に明らかにしました。

出典:第132回 労働政策審議会安全衛生分科会(令和2年8月19日)「副業・兼業に係る実態把握の内容等について」
副業をしている人で最も多い年代は、男女ともに40代。約3割が副業収入を得ていることとわかります。
また、興味深いことに20~30代の女性は、同年代の男性と比較すると高い割合で副業しています。
20代男性の副業者の割合が4.7%である一方、20代女性の副業者の割合は18.0%。30代については男性の副業率が14%であるのに対し、女性の副業率は2倍近くにあたる25.6%です。
40代以上になると、副業をしている男性の割合が副業をしている女性の割合を上回るという結果になっています。
■みんなが副業する理由とは?
40代が最多となっている副業ですが、どのような理由で副業をしているのか気になりますよね。
同調査によると、副業を行う理由として最も多い回答が「収入を増やしたいから」で56.6%。次に「1つの仕事だけでは収入が少なすぎて、生活自体ができないから」で39.7%となっています。

出典:第132回 労働政策審議会安全衛生分科会(令和2年8月19日)「副業・兼業に係る実態把握の内容等について」
一方、「副業の方が本当に好きな仕事だから」(10.3%)や「社会貢献のため」(5.3%)などといった趣味に近い理由で副業に従事している人は比較的少ないといえるでしょう。
副業者の多くが生活のため、生活にゆとりをもたせるために、本業に加えて副業として仕事を掛け持ちしていることが分かります。
しかし、3番目に多い回答は「自分で活躍できる場を広げたいから」(19.8%)となっています。
副業の目的を収入アップとするだけではなく、自身のスキルを活かして働きたい人や、興味のある分野でスキルアップしたいと考えている人もある程度いると見受けられます。
■失敗しにくいおすすめの副業3選
副業をしてみたいと考える人の中には、「副業って稼げないんでしょ?」や「副業は特別なスキルがないと難しそう」と考える人もいるでしょう。
ここでは失敗しにくく、かつ多くの人にはじめやすい副業を3つ紹介します。
■1.スキル販売
ネット社会といわれるこんにち、自身のスキルをオンライン上で販売し、収入を得ることのハードルが下がりました。
ココナラやスキルマーケットといったプラットフォームを活用すれば、自分の得意なことや知識を活かして稼ぐことができます。
たとえば、スキル販売のプラットフォームでは以下のスキルを販売できます。
- お悩み相談(メンタルヘルス、恋愛など)
- 美容
- マーケティング
- 健康、トレーニング
- 翻訳
- 文章作成
- アイコン作成
お悩み相談と聞くと難しいイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、相談を希望する人の中には「話を誰かに気軽に聞いてもらいたい」「恋愛経験が豊富な人にアドバイスをもらいたい」と考えている人も多いです。
専門的な資格や知識が必ずしも求められているわけではないため、人の話を聞くことが好きな人や友人から恋愛についての相談を受ける機会が多い人におすすめできます。
また、美容、マーケティング、健康、文章作成などの仕事では、本業で蓄積したスキルや経験を活かせます。たとえば、ヘアスタイルの相談を副業で請け負う美容師や、マーケティング関係の仕事を副業で請け負うマーケターも珍しくありません。
■2.Webライター
Webライターについてハードルが高いと感じている人もいるかもしれません。しかし、クラウドソーシングサイトを利用すれば、未経験でもライターの仕事を比較的簡単に始められます。
Webライターの仕事はブログやYouTubeの原稿、企業が運営するWebメディアの記事執筆など多岐にわたります。
Webライターは自分の経験や趣味を活かせる点も魅力といえるでしょう。ライターが執筆を行うテーマは「恋愛、ファッション、コスメ、旅行、金融、節約、家事」などさまざまです。
■3.オンライン事務
オンライン事務は完全在宅で働くことができ、スキマ時間に働ける仕事も多いです。
フリーランスが増加傾向にあるこんにち、「収支の管理を誰かに任せたい」「スケジュール管理やお問い合わせ対応をしてほしい」と考えている個人も少なくないと見受けられます。
事務職として働いている人や過去に経理職としての経験がある人などは、クライアントから特に重宝されるでしょう。
■自分の適性に合った副業を見つけよう
副業をしている人の割合は2~3割程度であり、副業者数は多くないといえるかもしれません。とはいえ、副業者数が2017年頃より増加傾向にあるため、今後さらに増加すると考えられます。
副業者の多くが「生活のため」「収入を増やしたい」といった事情を抱えています。副業にやりがいよりもお金を求めている人が多いと見受けられるでしょう。
こうした現状を踏まえた上で、「好きな事を副業にしてみよう」という気持ちが大切だといえます。ネットが普及し、多様なサービスが普及したことで、自分の好きなことや得意なことを活かしてお金を稼ぐハードルが下がりました。
自分の適性や趣向に合った副業こそが「失敗しない副業」といえるでしょう。
■参考資料
- 第132回 労働政策審議会安全衛生分科会(令和2年8月19日)「副業・兼業に係る実態把握の内容等について」( https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000660780.pdf )
- ココナラ( https://coconala.com/ )
- スキルマーケット( https://skillmarkets.jp/ )