ずんぐりしたフォルムがカワイイ球根。サイズが小さくても、見ごとな花を咲かせる秘めたパワーをもっています。
夏に花を咲かせる春植え球根は、春の花がピークを迎えるちょうど今頃が植えどきです。
今回は春植え球根の育て方や、夏にピッタリの鮮やかな花が咲くオススメ品種を紹介します。
■春植え球根の特徴は?
■手間がかからない
気温が温暖な春に球根を植えるので、霜などで傷む心配がなく、特に手をかけなくても順調に大きくなります。暑さだけでなく寒さにも強い品種であれば、冬の間も植えっぱなしにできるのがうれしいところ。

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水分や肥料も多く必要としないので、育てやすくて初心者にもオススメです。
■花姿や色が華やか
春植え球根は初夏から秋にかけて花が咲きます。比較的気温が高い地域を原産とするものが多く、花が豪華で色合いも鮮やか。見る人に強い印象を与えます。
トロピカルな雰囲気の花が多いので夏の花壇にピッタリです。
■春植え球根の育て方は?

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■植え付け
3月下旬~5月が植え付け時期。球根は多湿になると傷むことがあります。水はけのよい土に植え付けましょう。
鉢植えにすると球根を詰め込みがちですが、間隔が狭いと球根が十分生長しません。間隔は球根2個分ほど空け、植える深さも2個分程度にします。
■水やり
球根はたくさんの水を必要としませんが、何日も雨が降らず土がカラカラになっていたら水やりをしましょう。ただし常に土が過湿状態だと球根が傷んでしまいます。適度な水やりがポイントです。
■花がら摘み
花がらをそのままにしておくと、見映えが劣るだけでなく株にストレスがかかります。株が消耗するのを防ぐために、花が枯れたら茎から切り取っておきましょう。葉は光合成のためにそのまま残しておきます。
■掘り上げ
寒さに弱い品種は冬が来る前に球根を掘り上げます。葉が黄色く変色して枯れ始めたら掘り上げのサイン。
耐寒性が強い品種は植えっぱなしでもかまいませんが、数年に一度は掘り返してしっかり休眠させるとよいでしょう。
■夏に花が咲く!オススメの春植え球根植物8選
■グラジオラス

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夏の花を代表する花のひとつでもあるグラジオラス。
半日以上日が当たらないと花が咲きにくいので、明るい日なたに植えましょう。※参考価格:100円前後(1球)
■アガパンサス

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アガパンサスは5~7月に開花し、梅雨の菜雨にうたれても健気に咲く姿が魅力的。初夏の蒸し暑さの中で清涼感を与えてくれます。暑さや寒さに強く、耐陰性があるので日当たりに恵まれない場所でも植えられます。※参考価格:400~800円前後(3号ポット苗)
■ダリア

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一重咲きから豪華な八重咲きまでバリエーション豊富なダリア。夏の太陽のような華やかさを持つ花です。開花期は7~10月。
高温が苦手で夏の間は花が咲きにくくなることも。秋にはキレイに咲いて見る人を楽しませてくるでしょう。切り花にもオススメ。
■アマリリス

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アマリリスはまっすぐ伸びた太い茎に咲く大きな花が特徴。凛とした花姿にインパクトがあります。6月までが開花期で、初夏に花を楽しめます。秋に花が咲く品種も。
日当たりを好みますが、夏は葉焼けを起こすことがあるので、なるべく強い日差しは避けましょう。※参考価格:500~1000円前後(1球)
■カンナ

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ビビッドカラーでトロピカルな雰囲気のカンナ。開花期は6~10月まで。真夏の炎天下でも元気に花を咲かせます。斑入りや筋模様など葉色がキレイな品種もあり、開花後に残る葉も楽しめます。球根は植えっぱなしでも大丈夫です。※参考価格:1000円前後(3号ポット苗)
■グロリオサ

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グロリオサはかがり火のような花が魅力的。生け花やフラワーアレンジメントでよく映える花です。
ツル性の植物なので支柱を立てたり、フェンスに絡ませたりするとよいでしょう。直射日光は苦手なので、夏の間は半日陰で育てるとよいでしょう。※参考価格:300円~800円前後(1球)
■ゼフィランサス

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ユリに似た小さな花が愛らしいゼフィランサス。開花期は6~10月。雨が降り続いた後に咲くので「レインリリー」とも呼ばれます。
植えっぱなしでも分球しながらよく増え、花壇の縁取りにピッタリです。乾燥を嫌うので、水切れには注意して育てましょう。※参考価格:100円前後(1球)
■サンダーソニア

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サンダーソニアの魅力はオレンジ色の小花ときゃしゃな茎葉。細い枝にぶら下がるランプのような花姿が可憐です。開花期は6~7月。高温多湿を嫌い、寒さにやや弱い性質。
■まとめにかえて
春植え球根は生長スピードが速く、初夏にはキレイな花を見せてくれます。夏らしい鮮やかなカラーの花が多く、豪華で存在感も十分。
太陽のように明るい花を咲かせる春植え球根植物で、花壇を華やかに彩ってみませんか。