■6月公表の2021年度の有価証券報告書を見る
トヨタ自動車の「2022年3月期有価証券報告書」によると、豊田章男社長の2022年3月期の役員報酬は6億8500万円でした。
豊田章男社長は1984年4月に同社へ入社。
その報酬にさすが世界のトヨタと感じた方も多いのではないでしょうか。
今回は日本自動車販売協会連合会の資料を元に2021年度の乗用車販売台数を確認しながら、トップ10にランクインするトヨタとホンダの社長の報酬と社員の平均年収をみていきます。
■2021年4月~2022年3月の乗用車の販売台数とは
まずは日本自動車販売協会連合会の「乗用車ブランド通称名別順位(2022年) 」より、2021年4月~2022年3月の乗用車の販売台数を確認しましょう。

出典:日本自動車販売協会連合会「乗用車ブランド通称名別順位(2022年) 」
※ 軽自動車および海外ブランドを除く。
※ ブランド通称名とは国産メーカーの同一車名を合算したものであり、海外生産車を含む。
※ 発売1年未満の車は、前年比欄に発売した年月を記載。
トップ10のうち7つをトヨタが占める結果となりました。
日産の2021年度の有価証券報告書は出ていないため、今回はトップ10にランクインするトヨタとホンダにフォーカスしていきます。
■トヨタの社員の平均年収はいくらか
先ほど豊田社長の報酬を確認しましたが、トヨタ自動車株式会社(提出会社)の2022年3月末時点での従業員数、平均年齢、平均勤続年数および平均年間給与を確認していきましょう。
- 従業員数:7万710人
- 平均年齢:40.0歳
- 平均勤続年数:16.4年
- 平均年間給与:857万1245円
※平均年間給与には、基準外賃金及び賞与を含む。
トヨタ自動車の社員の平均年収は857万1245円でした。
当連結会計年度における自動車の連結販売台数(日本・海外を含む)は823万台と、前連結会計年度に比べて58万4000台(7.6%)増。
日本での販売台数は192万4000台と前連結会計年度に比べて20万1000台(9.5%)減少した一方で、海外では全ての地域で販売台数が増え、630万6000台と14.2%増加となりました。
営業利益は2兆9956億円で、前期比7979億円 (36.3%)増です。
■ホンダ(本田技研工業)の社長の報酬と社員の平均年収はいくらか
次にホンダ(本田技研工業)についても見ていきましょう。
本田技研工業株式会社の三部敏宏社長の2021年度の役員報酬は1億9500万円です(2022年6月22日公表)。
三部敏宏社長は1987年にホンダに入社し、2021年4月1日より社長に就任しました。
ホンダ(本田技研工業)の2022年3月時点での従業員数、平均年齢、平均勤続年数および平均年間給与も確認しましょう。
- 従業員数:3万4067人
- 平均年齢:44.7歳
- 平均勤続年数:22.2年
- 平均年間給与:778万7000円
※平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含んでいます。
ホンダの平均年収はトヨタより下がりますが、日本の平均年収で見れば大きく上回ります。
ホンダの四輪事業は2021年度に9兆1474億円と、前連結会計年度にくらべ6.8%増。
営業利益は売価およびコスト影響による利益減などがある一方で、諸経費の減少や為替影響などにより2362億円(前連結会計年度比161.7%増)でした。
■まとめにかえて
今回は最新の有価証券報告書をもとにトヨタとホンダの社長の報酬や平均年収を確認してきました。
多くの方が憧れる2社だけあり、その水準は高いものとなっています。
会社や給与面など待遇を調べる際には、今回のように公開情報を活用することでより正確な情報を入手できるでしょう。
■参考資料
- トヨタ自動車「2022年3月期有価証券報告書」( https://global.toyota/pages/global_toyota/ir/library/securities-report/archives/archives_2022_03.pdf )
- 本田技研工業「2021年度 有価証券報告書」( https://www.honda.co.jp/content/dam/site/www/investors/cq_img/library/report/FY202203_yuho_j.pdf )
- 本田技研工業「社長人事について」( https://www.honda.co.jp/news/2021/c210219a.html )
- 日本自動車販売協会連合会「乗用車ブランド通称名別順位(2022年) 」( http://www.jada.or.jp/contents/data/ranking/pdf/ranking202205.pdf )