植物にとって生長に必要なものは、水と肥沃な土、そして日光。
水は、ほとんどの植物にとって無くてはならないものですが、日当たりに関しては、ある程度条件が悪くても育てられる場合があります。
そこで今回は日陰でもオシャレな庭になる方法を紹介します。日当たりの悪い庭でも育てやすいオススメ植物もお伝えしますので、さっそくみていきましょう。
■日陰でもオシャレな庭になる方法
日当たりが悪い場所にもいろいろな種類があります。隣家に囲まれて、ほとんど日が差さない庭、一日数時間だけ日が差す庭、直射日光は当たらないが明るめの庭などがあります。
一日中薄暗い場所だと難しいかもしれませんが、北側の庭や日当たりが悪い場所でも植物を育てることは可能です。これからお伝えする方法でチャレンジしてみてください。
■耐陰性のある草花を選ぶ

日陰に強いヒューケラ、ホスタなど(VeIrina/shutterstock.com)
植物のなかには耐陰性の高い植物があります。これらの特性をもつ植物であれば、日当たりが悪い場所でも育てることが可能です。記事後半で耐陰性の高い植物を紹介していますので、参考にしてみてください。
植物には環境に適応する力が備わっているので、植えてみると意外と根付く場合もあります。耐陰性の高い植物をはじめとして、苗を多めに植えてみるのも一案です。
生き残った植物は、その環境でも育てられるということ。
■カラーリーフプランツを活用する
日当たりに恵まれない場所では、花が咲く植物が育ちにくい傾向があります。
庭に彩りがほしいときは、カラフルな色合いがオシャレなカラーリーフプランツを活用するのもオススメです。
レッドやイエローの葉をもつ植物を植えると見た目も華やかな庭になります。花が咲かなくても大人っぽいオシャレな庭が演出できますよ。
■空間を明るくする
空間の工夫でも、日陰の庭は大きく変化します。例えば、外壁などを白で塗装したり、白のフェンスやラティスで囲うと庭が明るくなるため、植物が育ちやすい環境が整います。
明るめの葉色をもつ植物も同様の効果が期待できます。

白壁なら反射光を利用できる(Marie Sonmez Photography/shutterstock.com)
■鉢植えを上手に活用する
庭の日当たりをあらかじめチェックしておくのはとても大切。時間や季節によって日当たりは異なるので、場所によって植える植物を変えるとよいでしょう。
数時間でも日が当たる場所があるなら、花が咲く一年草などを鉢植えにして移動させて育てるのもオススメです。鉢植えのメリットは移動がしやすいこと。
■日当たりが悪くても育つオススメ植物
■高木・低木類
- アナベル
- カシワバアジサイ
- ソヨゴ
- トネリコ
- ジューンベリー
- ブルーベリー
- クチナシなど
ジューンベリー(tamu1500/shutterstock.com)
高木や低木類は日当たりが悪くても育つ品種が多くあります。樹木類を植えると見映えのよい庭になりやすいので、スペースに余裕のある庭は植栽を検討してもよいでしょう。
剪定に強い品種であれば、高木であってもコンパクトに育てることが可能。狭い庭でも育てることができますし、鉢植えで育てられる品種もあります。
実がなる品種は庭に彩りを添えてくれる貴重な存在。ソヨゴ、ジューンベリーは実をつけやすいので、可愛らしい実を楽しめます。
■多年草
- アスチルベ
- リリオペ
- シャガ
- アガパンサス
- ホスタ
- シュウメイギク
- クリスマスローズ
- シュウカイドウなど
クリスマスローズ(Marianna Kara/shutterstock.com)
毎年花を咲かせる多年草は野趣あふれる雰囲気で庭に彩りを添えてくれる植物。植えっぱなしでも大丈夫なので管理もラクです。
多年草のうち、開花シーズン以外に地上部が枯れる種類を宿根草と呼びます。枯れたわけではないので引き抜いてしまわないように気をつけましょう。
一年中常緑を保つ多年草なら、庭の雰囲気も寂しくならずに済みます。
■グランドカバープランツ
- ラミウム
- アジュガ
- グレコマ
- ディコンドラ・ミクランサ
- ヒューケラなど
グレコマ(Helga Fluey/shutterstock.com)
植物の株元をグリーンで覆ってくれるグランドカバープランツ。日当たりに恵まれない庭でも育つ品種があります。
グランドカバープランツを植えると、庭全体に占めるグリーンの割合が多くなるのでオシャレな雰囲気に。多年草や樹木を上手に組み合わせると美しい見映えになります。
グランドカバープランツには花が咲く品種もあるので、多年草の花色と合わせると大人っぽい庭を演出できるでしょう。
■まとめにかえて
北側の庭でも比較的明るい庭もありますし、南向きの庭であっても、四方を建物に囲まれた狭い場所なら日が差しにくいところもあります。
庭の特徴をよく調べておき、どこに日が差して、どれくらい明るいのかは把握しておくようにしましょう。
とくに近年の夏の猛暑は植物にとって過酷な状況。半日陰程度のほうが植物へのダメージも少ない場合もあります。生育に適した環境を整えることで、植物はイキイキと育ち美しい庭へとつながります。