お気に入りの植物を鉢植えにして置くだけで、庭がなくても手軽にガーデニングが楽しめるベランダガーデン。
室内からキレイな花やグリーンをながめる楽しさはあるものの、高温になる夏のベランダは植物にとっては過酷な環境です。
今回は夏のベランダガーデニングの暑さ対策や注意点を紹介します。暑さに強いオススメの花も見ていきましょう。
■ベランダガーデンの暑さ対策
■日陰をつくる

ranmaru_/istockphoto.com
コンクリートのベランダは夏の直射日光をうけてかなりの高温になります。植物が傷まないように、積極的に日陰を作って植物を守ることが大切です。
日本で昔から日よけとして使われてきたよしず、洋風でオシャレなオーニングやサンシェードなどで、強い日差しを遮ってあげましょう。
■水やりの回数を増やす

DeRepente/istockphoto.com
ベランダガーデンは植物を鉢植えにするので、庭植えより土が乾きやすくなります。水切れしないようにこまめに土の様子を観察して、1日に1~2回水を与えましょう。
水やりは朝または夕方の涼しい時間帯に。株元だけでなく葉や植木鉢にも水をかけると、全体の温度が下がって植物にとって快適になります。
■風通しをよくする
ベランダは庭より風通しがよくないので、暑さがこもりやすく蒸れを起こしがちです。鉢は直置きせず、花台やレンガなどを敷いて床とすき間を空けるのがオススメ。
鉢横は並べて置かず、空間を空けたり高低差をつけて飾ったりするとよいでしょう。
■室外機の熱風を避ける
ベランダに置いてあるエアコンの室外機からは、使用時に熱い風が出てきます。吹き出し口からの熱風が植物に当たらないように、鉢は室外機の近くを避けて置きましょう。
■ベランダガーデンの注意点
■排水口の掃除
ベランダで植物を育てていると、花ガラや葉、こぼれた土などで排水口がつまりやすくなります。排水口にゴミがたまっていないかチェックして、こまめに掃除しましょう。
■強風に注意
高層階のベランダは地上より風が強くなります。夏の終わりから秋にかけて発生する台風も発生しやすくなります。鉢が倒れたり落下したりしないようにしっかり固定しましょう。強風予報が出た日は室内に取り込むと安心です。
■鉢の置き場所

FeelPic/istockphoto.com
鉢を手すりの上に置いたりフェンスの外側に掛けたりするのは避けましょう。葉や土が階下に落ちるとトラブルの原因に。突然の強風や地震で鉢が落下することもあり大変危険です。
■避難経路の確保
集合住宅ではベランダは災害や火災時の避難経路になっています。万が一の時を考えて、隣の部屋との仕切り前には鉢や棚を置かないように気をつけましょう。
■夏のベランダガーデンにオススメの花5選
■アサガオ

maljalen/istockphoto.com
夏の花を代表するアサガオ。昔からお祭りや夏休みの宿題でなじみ深い花です。
近年は品種改良で数多くの品種が出回り、秋まで咲き続ける「ヘブンリーブルー」など西洋種も人気。グリーンカーテンとして仕立てると涼しげです。※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
■ルリマツリ

Challlenger/istockphoto.com
ルリマツリは夏から秋にかけて花が咲く半ツル性の低木。ブルーや白い花が房状に開き、夏のベランダに清涼感を与えてくれます。フェンスやトレリスに誘引するとオシャレ。生育が旺盛なので、適度に切り戻しながら育てましょう。※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
■【ベランダガーデン】夏の寄植えにもオススメ!ビタミンカラーのメランポジウムなど
■メランポジウム

KrasStock/istockphoto.com
ビタミンカラーの黄色い小花が可憐なメランポジウム。ミニヒマワリのような花が咲き広がり、夏らしさを感じさせます。
■アンゲロニア

panida wijitpanya/istockphoto.com
アンゲロニアはラベンダーに似た細長い花穂が魅力的。ブルーや白、ピンクなど花色が豊富で、甘い香りを漂わせます。草丈20センチほどでコンパクトにまとまる品種もあり、夏の寄せ植えにオススメです。※参考価格:200~600円前後(3号ポット苗)
■夏の暑さにも負けない!可憐でたおやかな「ニチニチソウ」
■ニチニチソウ

siriratsavett/shutterstock.com
毎日花が咲くことから名付けられたニチニチソウ。夏の強い日差しや高温多湿にも耐えて、秋まで盛んに花を咲かせます。水切れすると弱るので、暑い時期の水切れには気をつけましょう。※参考価格:200~500円前後(3号ポット苗)
■まとめにかえて
近年の夏の暑さは人だけでなく植物にとってもかなりのストレス。ベランダは庭より暑さがこもりやすく、育てている植物たちが無事に夏を乗り越えられるか心配という方も多いでしょう。
置き場所や水やりなど植物にとって快適な環境を整えながら、暑さに強い花で夏のベランダガーデニングを楽しんでみませんか。