本日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは107.98円↓下値メドは105.92円今朝の天気マークは「晴れ」
※天気の判定基準は記事末尾にあります
実態経済から離れていく株式市場
米国で新型コロナ感染が再び拡大しています。フロリダ州とカリフォルニア州では新型コロナの新規感染者数が過去最高となり、また報道によるとテキサス州の病院ではICU(集中治療室)病床の占有率が97%に達して「医療崩壊」の懸念。米疾病対策センターの所長は、新型コロナウイルスが「この国を屈服させた」との悲観的な発言をしています。
24日(水曜)の米国株式市場で、NYダウ平均株価は大幅下落。一時下げ幅は850ドルを超えました。しかし、23日までナスダック総合は8日続伸、終値では2日連続で最高値を更新していました。
新型コロナの感染者が世界一の米国の株価が買われている。ここ数カ月投資家が不思議に思っていること、それは経済ファンダメンタルズに対して株価が高すぎるのではないかということです。戦後最大級の急激かつ深刻な世界同時不況の中で、株式市場が史上最高値で取引されると想像できる人はほとんどいなかったでしょう。
この不思議な状況に理由づけをするならば、FRB(米連邦準備制度理事会)やECB(欧州中央銀行)など世界の中央銀行が、史上最大の金融緩和政策を投入しているからだといえます。世界の金利がコロナ前の水準に戻るには40年以上かかるといわれています。日本がマイナス金利でなくなるのは、もしかすると100年後になるかもしれません。長期間にわたる低金利が続くなら株に投資すべきということで、それがリスク資産を持ち上げているのです。
ですから、この株の下げも健全な調整、「こんな日があってもいいよね」くらいでパニックではありません。それもこれもバックにFRB(米連邦準備制度理事会)が控えているという安心感があるからです。
とはいえ、FRBは様子見モードで新たな追加緩和策は期待できない。一方で、トランプ政権は大統領選を睨んで、中国ばかりではなく、カナダや欧州、英国にたいしても貿易戦争を仕掛けています。追加関税は消費者にとっては増税と同じ。景気刺激策を相殺することになります。
毎ヨミ!FXトップニュース
24日のドル/円のNY市場終値は107.06円
前営業日の終値比+0.52円だったので、今朝の天気マークは「晴れ」です。
今日の格言:
同じタイミングで相場に挑んでも、結果を出せる人と出せない人がいる。それは、相場環境を認識する力が違うからである。
今日は何の日(6月25日):
江戸幕府が平戸のオランダ人を長崎の出島に移住させる(1641年 - 寛永18年5月17日)
下関戦争: 長州藩が下関海峡に碇泊中の米商船に砲撃(1863年 - 文久3年5月10日)
ユーゴスラビア紛争: スロベニアとクロアチアがユーゴスラビアからの独立を宣言(1991年)
マイケル・ジャクソンが死去。(2009年)
各国・各通貨トピックス
新型コロナウイルス:
感染者17万人超のトルコ、観光客受け入れ再開へ。大統領は経済を優先
スペインで約100日ぶりに非常事態を解除 国内の移動が自由に
ドル:
バイデン氏支持、大統領選の世論調査でトランプ大統領に2桁差のリード
パウエルFRB議長「利上げを考えるなど考えてもいない」
ユーロ:
ECBとドイツ裁判所が和解へ。量的緩和巡る対立が解消
ECBが汎欧州金融システムを検討
ポンド:
英衣料品大手Next「売上は控えめに見積もっても前年比▲30%」
豪ドル:
中国との関係悪化で、豪は脱「中国依存」模索中
南アランド:
南アのGDP(国内総生産)比負債、10年以内に114%まで達する予想
カナダドル:
マックレム・カナダ銀行総裁「経済回復するまで量的緩和を継続」
その他:
アメリカの大学、新型コロナ対策で「ドライブスルー方式」卒業式
大統領選の郵送投票広がれば敗北も トランプ大統領が自ら認める
シベリアで発見の凍った鳥、4万6千年前のハマヒバリと判明
主要指標終値

本日の注目通貨
ドル/円:週末に向けたレンジ予想:105.30円から108.05円
ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は106.68円。106.68円より上ならばドル買い優勢、106.68円より下ならばドル売り優勢。24日のNY終値は107.06円。
23日には106.07円まで下落したのですが、あっさりと107円台に反発。昨日の為替Walkerで107円台も重くなったイメージと書きましたが、全然重くなかった。ただ本番はこれからで、下の位置情報を見てわかるように108円までの抵抗ゾーンは手強い。
114.55円 : 2018年 高値
113.82円 : 2018年 12月 高値
112.40円 : 2019年 高値
112.22円 : 2020年 高値 (02月20日)
111.71円 : 03月 高値 (03月20日)
109.85円 : 06月 高値 (06月05日)
108.66円 : 第3レジスタンス(HBO)
108.20円 : 2019年 中心値
108.09円 : 05月 高値 (05月19日)
108.05円 : 第2レジスタンス
107.96円 : 06月 中心値
107.29円 : 第1レジスタンス
106.70円 : 2020年 中心値
106.68円 : ピボット
106.07円 : 06月 安値 (06月23日)
105.98円 : 05月 安値 (05月06日)
105.92円 : 第1サポート
105.31円 : 第2サポート
104.56円 : 第3サポート(LBO)
101.17円 : 2020年安値(03月06日)
100.07円 : 2016年 09月 安値
99.53円 : 2016年 08月 安値


ユーロ/円:週末から来週のレンジ予想:117.90円から125.60円
127.12円 : 第3 レジスタンス(HBO)
126.80円: 2019年04月 高値
125.62円 : 第2 レジスタンス
125.23円 : 2019年05月 高値
124.43円 : 06月 高値(06月05日)
123.25円 : 第1 レジスタンス
122.87円 : 2020年 高値(01月16日)
121.93円 : 06月の中心値
121.75円 : ピボット
119.88円 : 06月18日 終値
119.43円 : 06月 安値(06月01日)
119.42円 : 2020年の中心値
119.39円 : 第1 サポート
117.89円 : 第2 サポート
115.52円 : 第3サポート(LBO)
114.40円 : 年初来安値(05月07日)
113.70円 : 2016年11月 安値

本日の注目グラフ
「勝ち組」「負け組」通貨ペア(6月1日~6月19日)
対ドル ランキング
オセアニア通貨のパフォーマンスが良い。
6月1日から19日までに、NZドルは3.4%、豪ドルは2.7%、対ドルで高くなっています。
上のグラフを見ると、全てが「ドル安」になっています。最大の負け組は「ドル」ということになります。
対円 ランキング

対円で最もパフォーマンスが良かった(上昇した)「勝ち組」は、NZドルと豪ドル。新興国通貨では南アランド/円が+0.77%と健闘する一方、トルコリラ/円は政策金利1.39%、メキシコペソ/円は-2.32%で2週間連続「負け組」。
IMMポジション推移(円、ユーロ)(2018年6月~2020年6月)


円ロング積み増し
全米先物取引委員会(CFTC)公表による、6月16日時点のシカゴIMMの通貨先物ポジション状況は、円は22,110枚の「ロング(=約26億ドル相当の円の買い持ち)」で、前週に比べてドル売りポジションが対円で約6億ドル(27%)増加しました。
ユーロは95,649枚の「ロング(=約146億ユーロの買い持ち)」。前週に比べて18%増加。前週に比べてドル売りポジションが対ユーロで約3億ドル(22%)増加しました。
円ポジションとユーロを合わせると、IMMは1週間でドルショート(ドル売り持ち)ポジションが9億ドル増加しています。
トレード前に必ずチェック!今週発表の重要指標!

◎天気の判定基準とは?
天気マークを見るだけで、ドル高で引けたのか、それともドル安で引けたか、ひと目で確認することができます。
・「晴れ」
当日の終値が、前日の終値に比べて0.20円を超えるドル高/円安だった場合は、「晴れ」の天気マークを表示します。
・「雨」
反対に、終値が0.20円を超えるドル安/円高だった場合は、「雨」の天気マークを表示します。
・「くもり」
終値が上下0.20円の範囲にあった場合は「曇り」のマークを表示します。
※天気マークは、前日の終値との比較を示したもので、今日のマーケットの方向を予想するものではありませんので、ご注意ください。
※ちなみに2018年は、「晴れ」80日、「雨」82日、「くもり」98日 でした。
また、2018年は延べで43.33円上昇、延べで46.41円下落。差引3.08円の円高(2017年末に比べて)でした。
(荒地 潤)