本日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは105.30円↓下値メドは104.75円「経済再開」か「経済閉鎖」というバイナリーではなく、その中間を探すべき
立春のドル/円は105円をはさんで横ばい。104.96円からスタートして、安値は東京時間につけた104.92円。床が毎日少しずつせり上がっています。
バイデン民主党の大型景気刺激策とコロナ経済封鎖の解除期待の副反応として、物価が(一時的にしても)上昇する兆候が表れています。しかしパウエルFRB議長は、FOMC(米連邦市場委員会)の記者会見でウルトラ緩和政策の継続を断言、「緩和縮小」の考えを一蹴しました。
景気は回復、低金利は続く。「リスクオン」はドル安のはず。しかし、欧州がワクチン展開で出遅れているのを見て、「米国経済が先に走り出す」とマネーがユーロからドルに戻っています。ユーロ/ドルが下がり、ドル/円が高止まりしている理由のひとつです。
RBA(豪準備銀行)は今週2日、2021年最初の政策会合で政策金利を0.1%に据え置くことを決定。今後3年間は利上げしないだろうと述べました。さらに量的緩和プログラムの債券購入額を増額。
個人投資家は2月の豪ドル/円の相場をどう見ているでしょうか?楽天証券の相場アンケート調査によると、全体の20%が2月の豪ドル/円は「豪ドル安/円高」に動くと予想しています。ただ「豪ドル高/円安」も同じく20%で拮抗。残り60%は「動かない(わからない)」。
豪ドルは米国株に対する感応度が高い通貨といわれています。株式市場で大型調整が起きるのは時間の問題。そのときは豪ドルも急落すると投資家は警戒レベルを上げていました。ところが先週の株価急落も短時間で回復。おかげで、豪ドルもリスクを免れた形になりましたが、上値の重さは残っている。今月の豪ドル/円の重要レベルは? 今日の注目通貨をご覧ください。

主要指標 終値

今日の一言
広告費というのは企業がつまらないサービスや商品を作ったことに対する罰金である - ザッカーバーグ
バイデン大統領とドル安
トランプ大統領時代の4年間で、アメリカ社会の分断はこれまで以上に深刻になったといわれています。2021年1月6日、トランプ氏の支持者が大挙して連邦議会に乱入したことは、分断を象徴する出来事として長く米国民の記憶に残るでしょう。
しかし、分断が深刻なのは政治も同じです。
バイデン大統領はこれから、ありとあらゆる問題において共和党からの攻撃に直面するだけでなく、民主党内部の左派や中道派が満足するような調整役も果たさなくてはいけない。
バイデン政権は、まずはコロナ対策を最重要課題として取り組み、続いてインフラ投資に焦点を当てると予想されています。増税法案については、年内にインフラ投資とパッケージにして提出される可能性が高い。景気刺激策について共和党は、金額が大きすぎると反対。増税は、規模とその対象範囲で民主党内部をまとめることができるのか。米政治の分断化はドル安です。

今日の注目通貨
豪ドル/円: 2月の予想レンジ:下は77.88円、上は82.03円
2月の豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は79.96円。79.96円より上ならば豪ドル買い優勢、79.96円より下ならば豪ドル売り優勢。
83.89円 : 2018年 12月 高値
82.83円 : 第4レジスタンス(HBO)
82.50円 : 2018年 09月 高値
82.03円 : 第3レジスタンス
81.24円 : 第2レジスタンス
80.93円 : 2021年 01月 高値 LAST
80.09円 : 第1レジスタンス
79.96円 : ピボット
78.92円 : 第1サポート
78.85円 : 2021年 01月 安値 LAST
78.67円 : 第2サポート
77.88円 : 第3サポート
77.09円 : 第4サポート(LBO)
76.55円 : 2020年 12月 安値
76.10円 : 09月 安値(09月17日)

(荒地 潤)