今日のレンジ予測

[本日のドル/円]上値メドは155.15下値メドは154.50 

米大統領選:バイデン大統領が自ら辞退しない限り、いくら支持率が低くても、民主党が他の候補者を立てることはできない
インフレ:消費者は、日用品の値段が、記憶にある「普通」まで安くならないかぎり不満を感じる
米長期金利:「利下げなし」の市場予想強まると、10年債利回りは5.00%超える
日銀:マイナス金利の終了は、緩和政策の終了ではない 
米利下げ:ボストン連銀総裁「利下げ決定の前により多くの証拠が必要」


前日の市況

 4月22日(月曜)のドル/円相場は前日比0.20円の「円安」。


 介入はあるのか?今週の日銀会合の前にマーケットは政府・日銀の本気度を試しにいくだろう。もし155円でも介入がなければゴールデンウイーク中に156円を超えて円安が進むリスクは高い。

日銀会合では、政策スタンスを緩和的から中立へと修正するのか、そして植田日銀総裁が7月の利上げを示唆するかにマーケットは大きな関心を寄せている。


 2024年81営業日目のドル/円は、先週末のNY終値から0.20円低い154.43円からスタート。しかし、そこから下がることはなく東京時間朝の154.43円が安値だった。その後154円台後半に戻して暫く狭いレンジの取引を続けたが、未明に4月16日の高値154.77円を超えて154.85円まで上昇して34年ぶりの円安をわずかに塗り替えた。終値は154.84円。24時間のレンジ幅は0.41円。


市況チャート

ドル/円155円まであと0.15円!日銀の本気度を試しにいく
出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

ドル/円155円まであと0.15円!日銀の本気度を試しにいく
出所:楽天証券作成

今日の為替ウォーキング

今日の一言

指図したり注意したりすることで人々を導こうとしてはならない。自ら実践してみせることだ


Eat The Rich

 FRB(米連邦準備制度理事会)による大幅な利下げを前提とした2024年の「ドル安シナリオ」は、全面的な見直しが迫られている。もちろん、FRBが今年利下げする可能性がゼロになったわけではない。しかし問題は、FRBがどれだけ積極的かということだ。FRBはインフレと同じくらいに米国の経済成長にも配慮している。FRBは「物価の安定」だけではなく「雇用の最大化」に対する責務(デュアルマンデート)を担っているからだ。


 米経済のソフトランディングに必要なのは低金利ではなく、安定した金利だ。FRBが成長とインフレのバランスを取りながら、ソフトランディング(景気減速)に誘導しようとするならば、景気刺激的な大幅利下げは必要ない。

FRBがインフレ率の目標を2%ではなく3%程度まで許容するならば、長期間にわたる高金利政策を続ける必要もない。


 欧州では、ECB(欧州中央銀行)がインフレ抑制をあまりに優先した結果、ドイツの製造業は苦境に陥り、深刻な製造業不況が起きる可能性が高まっている。そうなれば、 ECBは大幅な利下げに追い込まれることになるだろう。しかし、FRBが利下げを延期するなかでECBが大幅利下げをすることも難しくなっている。


ドル/円155円まであと0.15円!日銀の本気度を試しにいく

ドル/円155円まであと0.15円!日銀の本気度を試しにいく

今週の注目経済指標

ドル/円155円まであと0.15円!日銀の本気度を試しにいく
出所:楽天証券作成

今日の注目テクニカルレベル

ドル/円155円まであと0.15円!日銀の本気度を試しにいく
出所:楽天証券作成

タイムゾーン 分析

ドル/円155円まであと0.15円!日銀の本気度を試しにいく
出所:楽天証券作成

(荒地 潤)