15日のドル/円の終値は反発して143.24円。高値は143.59円、安値は142.60円でした。
今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは144.95円↓下値メドは141.25円インフレ:日本のインフレは、5年以内に6.0%まで上昇
スイスフラン:SNBのインフレ対策はマイナス金利より為替介入
元安誘導:トランプ政権、中国の為替操作は「好ましくない」
原油:OPEC減産でも、今年の原油供給は「余剰」に
アップル:AI用チップ開発でブロードコムと協力。エヌビディアからは購入せず
前日の市況
4月15日(火曜)のドル/円相場の終値は143.24円。前日終値比0.19円の「円安」だった。
トランプ大統領はスマートフォンやPCに対する相互関税の適用除外を認めたが、その舌の根の乾かぬうちに「半導体税」を導入すると発表した。関税を発動しては取り消し、そして新しい関税の導入を予告する。関税のマスタープランが欠如しているのだ。
このようなことが数日から数カ月周期で繰り返される状況では、投資家が長期投資に戻ることはない。対米投資に慎重になる。米国との貿易は多くの経済にとって重要であることは確かであるが、いかなる国にとってもそれが経済活動の最も重要な部分というわけではない。
2025年75営業日目は142.98円からスタート。トランプ大統領が自動車関税の一部見直しに言及したことを受けて日経平均株価が上昇。市場のムードがやや改善するとともに、円には売りが出て東京時間昼前に143.59円まで円安に動いた。しかし上値は限定的で、144円台に戻ることもできないまま、夜の初めごろに142.60円まで円高になった。24時間のレンジ幅は1.00円。
2025年 主要指標
今日の為替ウォーキング No Woman, No Cry
今日の一言
深刻になっている自分を笑えるようになると、大抵のことはくよくよせずに乗り越えられるようになる
No Woman, No Cry
円安デメリット?円安にはデメリットが多い。円安は輸入物価を通じて消費者物価を押し上げている。2025年3月の飲食料品値上げは合計2,343品目。企業が値上げする理由の多くが原材料費上昇だ。円安で原材料費が上昇したと言い訳すれば、大体がまかり通る。
賃金上昇ペース以上で物価が上昇しているので国民の生活は厳しくなっている。しかし、日本経済全体というマクロ的見地からすれば、円安のメリットはデメリットより大きいから、政府は本音では円安を止めるなど考えもしない。日本銀行はインフレ目標を達成するために円安の力を存分に借りてきた。
円安が日経平均株価の追い風になってきたことは間違いない。逆に言うならば、「円安効果」が消えることが、日経平均にとっての大きなリスクの一つとなる。ドル/円が昨年162円近くまで円安になったのは、FRB(米連邦準備制度理事会)が2022年から開始した利上げによる日米金利差拡大が主因だ。であれば、その逆の日米金利差縮小は強い円高要因になる。
FRBのウォラー理事は、トランプ関税シナリオでは、米国のリセッション(景気後退)の脅威が高まっているとの見解を示し、FRBが政策金利を従来の想定より早く、かつ大幅に引き下げる可能性があると述べている。
一方日銀は、日本経済は「デフレではなくインフレの状態にある」との見解を示して、追加利上げのタイミングを狙っている。
円安が日本株の上昇の大きな理由であったならば、円安が円高に変わったとき、株式市場も大きな調整が入る可能性がある。日経平均4万円は通過点という強気の意見も多かったが、円高の強さによっては、4万円は天井になってしまう可能性もある。
今週の注目経済指標
コーンチャート分析
(荒地 潤)

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