分岐が連続する首都高C1都心環状線。目的のJCTで分岐し損ねた場合、どうすべきでしょうか。
首都高の路線図は、C1都心環状線から各方向への路線が放射状に延びていく構造です。このためC1を走っていると次々に分岐が連続しますが、目的のJCTで分岐を間違えた場合、別ルートで迂回すべきでしょうか、それとも、素直にC1をもう1周したほうがよいのでしょうか。
C1外回りから江戸橋JCT(2020年8月、乗りものニュース編集部撮影)。
C1は1周14.8km、1周にかかる時間はおよそ20分です。接続するJCTの多くは、C1を本線として左ないし右から路線が分岐する構造ですが、たとえば浜崎橋JCTなどは、C1と1号羽田線がY字状に分かれるため特に分岐を間違えやすいかもしれません。浜崎橋JCTを経由する次のルートで、距離を比較してみましょう。
●1号上野線 上野入口→K1横羽線 みなとみらい出口
・最短ルート:37.8km ※1
・C1もう1周:52.6km
・迂回ルート:49.9km ※2
※1:上野→江戸橋JCT→(C1外回り)→浜崎橋JCT→(1号・K1)→みなとみらい
※2:上野→江戸橋JCT→(C1外回り)→谷町JCT→(3号)→大橋JCT→(C2内回り)→大井JCT→(湾岸線)→東海JCT・昭和島JCT→(1号・K1)→みなとみらい
所要時間は最短ルートが39分、迂回ルートが56分です(平日日中、平均的な混雑状況を想定した参考値。以下同)。なお、「C1もう1周」のルートは、最短ルートに14.8kmを足しています。
C1外回りで浜崎橋JCTの次の一ノ橋JCTから分岐する2号目黒線は、その先で首都高の他路線とつながっていません。よって、その次の谷町JCTから分岐する3号渋谷線を経由する上記の経路が考えられますが、最短ルートにC1を1周する所要時間20分を単純に足した場合は59分となり、迂回ルートと3分ほどしか変わりません。
先の3号線経由で横浜方面へ向かうルートの場合はC2中央環状線を利用できましたが、C2の利用には注意点も存在します。4号新宿線、5号池袋線の都心方面からC2はつながっておらず、下手をすれば、遠く外環道や圏央道まで迂回してしまうことにもなりかねません。
そこで考えられるのが、「Uターン」という方法です。C1から6号向島線へ入ってすぐ、箱崎JCT(9号深川線が分岐)の直下に「箱崎ロータリー」と呼ばれる施設があり、ここを周回することでC1方面へ戻ることができるのです。
では、C1外回りから谷町JCTで3号線へ分岐すべきところを間違えた想定で、C1もう1周、迂回、Uターンの3パターンを比較した次のようなケースではどうでしょうか。
●1号上野線 上野入口→3号渋谷線 三軒茶屋出口
・最短ルート:17.4km、28分 ※1
・C1もう1周:32.2km、48分
・迂回ルート:41.5km、65分 ※2
・Uターンルート:32.4km ※3
※1:上野→江戸橋JCT→(C1外回り)→谷町JCT→(3号)→三軒茶屋
※2:上野→江戸橋JCT→(C1外回り)→江戸橋JCT→(6号)→箱崎JCT→(9号)→辰巳JCT→(湾岸線)→大井JCT→(C2外回り)→大橋JCT→(3号)→三軒茶屋
※3:上野→江戸橋JCT→(C1外回り)→江戸橋JCT→(6号)→箱崎JCT〈転回〉→(6号・C1内回り)→谷町JCT→三軒茶屋
なお、「Uターンルート」は箱崎ロータリー内の走行距離は考慮していません。

箱崎ロータリー(2020年9月、乗りものニュース編集部撮影)。
上記の経路で、最短ルートの所要時間は28分、迂回ルートは65分です。C1をもう1周した場合は最短ルートに20分プラスの48分ですから、迂回はもちろん、UターンをするよりもC1をもう1周したほうが、時間も距離も短くなります。
もちろん、経路によっては箱崎でのUターンが効果を発揮する場合もあるうえ、迂回路も数限りなく存在。C1が部分的に渋滞していることもしばしばです。とはいえ、迂回して都心方面からC2へ入れるか、といった条件をあれこれ考えるより、C1をもう1周してしまったほうが手っ取り早いかもしれません。