令和2年7月豪雨で橋りょうが流されるなどし、一部区間で不通が続いていたJR九州の久大本線。それが全線で復旧し、特急「ゆふいんの森1号」では出発式や、JR九州初という「オンラインの旅」が開催されました。
2020年7月に発生した豪雨で橋りょうが流されるなどし、一部区間が不通になっていたJR九州の久大本線。その全区間が2021年3月1日(月)に復旧し、久大本線経由で由布院駅へ向かう特急「ゆふいんの森1号」の発車にあわせて、博多駅で出発式が行われました。
日田駅に到着し、園児たちの出迎えを受ける特急「ゆふいんの森1号」。
また、コロナ禍であることなどからJR九州は、その特別な「ゆふいんの森1号」に乗車した気分を味わう、同社初という「オンラインの旅」を開催。博多駅の出発式から、「ゆふいんの森1号」の由布院駅到着まで、約3時間のZoomを使ったネット中継に参加できるもので、72名を参加料無料(要アンケート回答)で募集。平日の開催ながら、12.7倍という当選倍率だったそうです。
このオンラインツアーでは、列車の前面展望、側面眺望、車内や停車駅の様子などをリアルタイムで中継。全線運転再開を祝い、特急「ゆふいんの森1号」を旗や「こいのぼり」などで出迎える沿線の人々、園児たちの映像といった、今日そのときだけの瞬間を、遠く離れた東京から見ることができました。
本物の客室乗務員がZoomに乗務 特別停車もまたツアーでは、「ゆふいんの森」などに乗務するJR九州の客室乗務員2名が司会を務め、都度、本物の列車に乗っているかのような沿線紹介のアナウンスなどを実施。Zoomを使った「オンラインの旅」という特性を活かし、参加者からの質問に答えるコーナーやクイズなど、逆に実際の乗車では楽しめないことも行われています。

豊後森駅を発車し、扇形庫の横を加速していく特急「ゆふいんの森1号」。
復旧工事担当者の話、JR九州 青柳社長のあいさつ、途中停車駅の駅長による駅の紹介動画、沿線の魅力を伝える動画なども合わせて視聴できたのも、こうした「オンラインの旅」ならではです。
また今回、豪雨で流された第二野上川橋りょうの最寄りの駅である豊後中村駅へ、普段は通過する特急「ゆふいんの森1号」が特別停車。運転再開を祝う地元の人たちがホームへ駆けつけていたのを、パソコンの画面越しに見ることができました。