87年前の1935年11月29日、山梨県と長野県をむすぶ小海線が全通を迎えました。
八ヶ岳の高原を超える山岳路線小海駅に停車する気動車(乗りものニュース編集部撮影)。
今から87年前の1935(昭和10)年11月29日。山梨県の小淵沢駅と長野県の小諸駅をむすぶローカル線、小海線が全通を迎えました。
富士川水系と信濃川水系をむすび、山梨県側では急激に標高を上げ下げし、八ヶ岳周辺の高原を越えます。途中の野辺山駅はJRとしては最高標高地点に位置しています(1345m)。長野県側では宿場町・佐久周辺の盆地をゆく生活路線となっています。
もともとは佐久鉄道が小諸から小海までを開通させており、国が引き継いで全通に漕ぎつけました。最後に残った区間が、県境と最高地点を越える、清里~野辺山~信濃川上の区間でした。
1925年4月の時点で、小諸~小海間は1日7往復で、全線約30kmを2時間かけて走っていました。運賃は特等1円14銭、並等76銭。1967年10月時点のダイヤでは、通しダイヤは1日10往復で、急行「甲斐駒」「八ヶ岳」「すわ」「のべやま」などが運行されていました。急行「すわ」「のべやま」は長野発長野行きの環状運転という変わった列車で、回る方向で列車名が異なっていました。
全通から72年後の2007(平成19)年、小海線は転機を迎えます。