富山県並行在来線経営安定基金は充当しない方向で。
廃止しない方向へ議論進む富山県内を走るJR西日本のローカル線、氷見線と城端線。
JR氷見線で使われるキハ40形ディーゼルカー(画像:写真AC)。
両路線の赤字補填の保証については、現路線(旧JR北陸本線区間)の経営に支障が出ないよう区分経理し、県と沿線4市に必要な出資や支援を求めるとしています。なお富山県並行在来線経営安定基金は充当しない方針です。
運転士や保線にかかる技術要員の確保、券売機など駅務機器の整備については、人数や期間などの詳細は要検討としつつ、JR西日本は協力するとしています。必要な財源も確保する見通しです。
なお、仮に両路線を直通する列車を運行する場合は、信号設備などの再整備が必要です。高度な技能が必要となりますが、あいの風とやま鉄道は技術的・人員的にも能力不足としており、この点についてもJR西日本は「技術的・人的支援を全面的に行う」としています。
ちなみにJR氷見線、城端線の2019年度における輸送密度(1kmあたりの1日の輸送人員)は、2000人/日以上4000人/日未満でした。国鉄民営化の際には、4000人/日未満がバス転換の目安のひとつとされていました。
城端線・氷見線再構築検討会は両路線について、「持続可能なものになるように議論をしていきたい」としています。