JR四国が、新たに土讃線へ観光列車を走らせると発表。険しい四国山地を越える路線ならではの絶景が、車窓に広がりそうです。

「海」の次は「山」「川」を

 JR四国は2015年11月30日(月)、土讃線に新しい観光列車を走らせると発表しました。土讃線は、瀬戸内海に面した香川県多度津町の多度津駅と、太平洋に面した高知県四万十町の窪川駅を、四国山地を越え、高知駅経由で結ぶ198.7kmの路線です。

 観光列車の運行区間は、その多度津・琴平~大歩危間65.5km。うち琴平駅(香川県琴平町)と大歩危(おおぼけ)駅(徳島県三好市)のあいだ、54.2kmが主なサービス区間になるといいます。

 この区間で運行することにした理由について、JR四国は「『山』『川』の景観が美しい区間」であること、「トロッコ列車の実績」などを挙げています。

 土讃線の琴平~大歩危間は四国山地を越える地勢の険しい場所で、途中、厳しい勾配からジグザグに走る「スイッチバック」構造の坪尻駅があります。そして、阿波池田駅と大歩危駅のあいだは吉野川の渓谷「大歩危・小歩危」に沿って走り、車窓からその風景を堪能することが可能です。

 JR四国は、すでに「海」をコンセプトにした観光列車「伊予灘ものがたり」を2014年から愛媛県内で運行。そこで「次は『山』『川』をテーマにしたいと考え、それら両方の景観が美しい区間」として今回、土讃線の多度津・琴平~大歩危間を選定したといいます。

運行開始は2017年春頃を予定

 またJR四国は、「大歩危・小歩危」の車窓を楽しめるトロッコ列車を古くから走らせており、2015年春にその運行区間を琴平~大歩危間に変更したところ、個人客と共に旅行会社による平日貸切便の運行も増加。同区間には観光列車の「潜在的な需要」が見込めるとのこと。

 運行開始は2017年春頃が計画されており、列車にはアテンダントが乗務。

観光案内などを行う予定です。JR四国は「運行開始日、列車名称、停車駅、運転時刻、使用車両、座席数、列車のデザイン等詳細については決定次第お知らせします」としています。

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