相模鉄道が大手私鉄で初めて、通勤電車の座席に本革を採用。「横浜の海」をイメージした今後の“標準塗色”を公開しました。
横浜駅をターミナルとし、神奈川県内に路線網を持つ相模鉄道(相鉄)が2016年3月10日(木)、座席に英・スコットランド製の本革を採用した通勤電車を報道陣に公開しました。
9000系という1993(平成5)年に登場した車両をリニューアルしたもので、通勤電車の座席へ本革を採用するのは、大手私鉄ではこれが初めての例です。
リニューアルされた9000系電車は、グレーをキーカラーに内装を一新。「落ち着いた雰囲気」を演出したといいます。また車内の照明には、朝は透明感のある「気持ちよくさわやかな光」、夜は暖色系の「安心するやさしい光」といったように、時間や季節で色調が変化する調光機能付きのものを採用。これも大手私鉄では初めてです。
東京直通を想定、「横浜の海」をイメージ外装デザインについても、「YOKOHAMA NAVYBLUE(ヨコハマネイビーブルー)」にリニューアルされています。
この色は名前の通り「横浜の海」をイメージしたもので、相鉄の将来計画にある東京都心への直通運転も意識しているといいます。この先、相鉄の車両はこの新塗装へ統一される予定であるほか、今後の登場が計画されている直通運転用の電車についても、この新しいコンセプトに基づき検討を進めているとのこと。
相鉄は2017年12月に創立100年を迎えるほか、西谷駅(横浜市保土ケ谷区)から連絡線を建設して2018年度にJR湘南新宿ライン、2019年に東急目黒線・東横線を経由し、東京都心への直通運転を予定。そこで「ブランドイメージ」と「認知度」「好感度」の向上を図り、人口減少社会において居住地などとして“選ばれる沿線”になるため、2013年に「デザインブランドアッププロジェクト」を開始しました。
今回の車両リニューアルはその一環として実施されており、合わせて駅や制服などのデザインも新しいものへ変更される予定です。なお、このリニューアルされた9000系電車は、4月10日(日)からの運行が予定されています。