ブライアンのガメラが飛んできそう…。
神楽ちづるの分身が襲ってくる…。2025年4月24日、格闘ゲーム『餓狼伝説 City of the Wolves』が発売。同作を制作しているゲームメーカーのSNKといえば、1990年代に格闘ゲームで数々のブームを起こしたことでも知られています。
「KOF'98」のステージ背景にも使われた江坂駅前の高架下(斎藤雅道撮影)
その中でも大きな話題となったのが、前述した餓狼伝説のキャラも多数登場していた、同メーカーの版権キャラクターが一同に会したザ・キング・オブ・ファイターズ(KOF)シリーズでした。
1994年8月25日に『THE KING OF FIGHTERS ’94(KOF’94)』が稼働して以降、KOF’2003まで毎年新作がリリース。2022年にも新作が出でいますが、実は過去にこのシリーズに登場するステージ映像の参考にされた場所があります。大阪メトロ御堂筋線、江坂駅周辺の道路や建物です。
当時と殆ど変わらず、現存しているステージのモデルとしては、「KOF’98」でモデルとなった高架下です。ここは江坂駅前の十字路に位置し、大阪府北部を南北に貫く国道423号線(新御堂筋)と御堂筋線が並走しているエリアの真下となります。
ここは交通量が激しいため、ゲーム画面のように車道のど真ん中にあることは不可能ですが、橋脚や、周りの道路が当時の面影を残しています。
ほかにも、「KOF XI」のプレイステーション2版の背景となった旧SNK本社ビルも健在です。現在は地図上ではダイトー江坂駅前ビルという表記で、洋菓子専門学校とN高グループがビルに入っていますが、建物上部の看板にはうっすらとSNKのロゴの跡が確認できます。
このビルに入っていたのは、現在のSNKではなく、前身である破産宣告を受けた旧SNKですので、かなりの歳月がたっていることが予想されますが、まだ完全にはロゴの跡が消滅していませんでした。
さらに、「KOF’95」では旧SNKが経営していたネオジオランド3号店前がゲームのステージとして利用されていましたが、こちらは全く影も形もなく当時の様子を知ることはできませんでした。2025年現在、同店があったとされる場所は建物も取り壊され、コインパーキングになっていました。パーキングに関しては、なかなか大きなスペースであったため、当時の店舗の規模をうかがうことはできます。
なお、旧SNK倒産後、2001年に設立されたSNKに関しても、本社は長らく江坂にありましたが、2023年3月に本社を大阪市淀川区に移転しています。今後なにかのゲームの背景のモデルにこの地が使われる機会はあるのでしょうか。