日本の津々浦々を結ぶ国道には、それぞれ番号が振られていますが、実は通し番号ではなく欠番がいくつか存在します。なぜなのでしょうか。
ゴールデンウイークにクルマで外出する場合、恐らく必ず通るのが「国道」です。その名の通り国に認定された、日本の道路網の代表となっています。都市間の大動脈を果たす道路から、地域の小さな道路まで、それぞれ番号が振られています。1号に始まり、末尾は2025年現在、507号です。
国道1号の標識(画像:写真AC)
ただ、1号から507号まで全ての番号は使われておらず、国道にはいくつか欠番が存在します。59号~100号はゴソっと抜けています。101号から再び存在しますが、109号、110号、111号、214号、215号、216号は欠番です。どのような理由で、欠番の国道が存在するのでしょうか。
国土交通省によると、これには3つの理由があるようです。一つ目は元々あった国道がほかの国道と統合されて消滅したケースです。該当するのは国道108号に統合された109号です。
二つ目は、番号が変更になったケースです。
その時代は、一級国道には1桁もしくは2桁の番号が、二級国道には3桁の番号が振られる決まりでした。しかし、これらの分類は1964(昭和39)年の道路法改正時に廃止され、全て一般国道として統合されています。この際に3桁だった110号は国道48号に、111号は国道45号に、214号・215号・216号の3本は統合されて国道57号になったため、欠番となっています。
そして、三つ目が59号~100号の欠番41路線についてです。これらは、そもそも過去に存在したことのない路線となっています。
理由は、前述した1964年の道路法改正が関係しています。国土交通省によると、このときの道路法改正後から「一般国道の追加指定には3桁の番号が付けられているため」とのことです。
改正以前の一級国道はもともと1号から40号まででしたが、その後に二級国道からいくつか昇格し、最終的には57号まで指定されました。改正後は、沖縄の本土復帰を受けて58号が追加指定されたケースはあったものの、以後の新規国道には244号以降の番号が使われたため、59号~100号が欠番となってしまったのです。
なお、1964年の道路法改正以降は基本的に、国道の追加指定ごとに、北に位置するものから順に番号が振られているとのことです。