最初の配備先は静岡県、次が北海道鹿児島県

 防衛装備庁は2025年8月29日、陸上自衛隊に配備予定の新型ミサイル「島嶼防衛用高速滑空弾」の試験状況を映像で公開しました。

【動画】垂直にブシュゥゥー! これが発射試験の様子です

 島嶼防衛用高速滑空弾は、2026年度から陸上自衛隊への配備が予定されている長射程ミサイルです。

地上の発射装置から撃ち出されると、ブースターにより高高度まで上昇、そこで弾頭部を分離します。その後、弾頭部が超音速でグライダーのように滑空しながら飛翔し、敵の防空網を突破して数百km先の目標を撃破します。飛翔速度や飛翔距離から一部報道では「弾道ミサイル」と説明されたりもします。

 このたび映像で公開されたのは、今年6月から8月にかけて米本土カリフォルニア州で実施された第2次発射試験で、今年度(2025年度)中の研究開発完了に向け全ての発射試験を無事に終えたとしています。

 なお、防衛省では、すでに島嶼防衛用高速滑空弾について、今年度中に富士駐屯地(静岡県)に所在する特科教導隊に配備したうえで、同部隊を活用して、実践的な運用の開始を同年度から前倒しして始めることを明らかにしています。

 また、来年(2026年)度には、上富良野駐屯地(北海道)とえびの駐屯地(宮崎県)に、島嶼防衛用高速滑空弾を運用する部隊を新編し、配備する予定であると明言しています。

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