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【「ミスプロ系」のなかで本命は?】
2月23日(日)、東京競馬場で4歳以上馬によるGⅠフェブラリーS(ダート1600m)が行なわれる。
このレースは今年最初のJRAのGⅠレース。昨年の勝ち馬ペプチドナイル、同2着のガイアフォース、前哨戦のGⅡプロキオンS(中京・ダート1800m)を勝ったサンデーファンデー、GⅢ根岸S(東京・ダート1400m)を勝ったコスタノヴァなどが出走予定だ。
このレースの血統的特徴としてあげられるのが、ミスタープロスペクター系の強さ。2018年のノンコノユメ(父トワイニング)から、2019年インティ(父ケイムホーム)、2021、22年カフェファラオ(父アメリカンファラオ)、2023年レモンポップ(父レモンドロップキッド)、2024年ペプチドナイル(父キングカメハメハ)と、直近7年のうち6勝がミスタープロスペクター系の種牡馬によるものだ。
今年も多くのミスタープロスペクター系種牡馬の産駒が登録を行なっているが、まず本命に推したいのはエンペラーワケア(牡5歳、栗東・杉山晴紀厩舎)だ。
父ロードカナロアはGⅠ香港スプリント(シャティン・芝1200m)を連覇したスプリンターで、代表産駒はアーモンドアイ、サートゥルナーリア、ダノンスマッシュ、ベラジオオペラなど芝を得意とするタイプが多い。しかしダートでも、パンサラッサがGⅠサウジC(キングアブドゥルアジーズ・ダート1800m)、レッドルゼルが地方交流GⅠJBCスプリント(金沢・ダート1400m)を勝利していて、フェブラリーSではレッドルゼルが2023年に2着に入っている。
母の父カーリンは、2度もアメリカの年度代表馬に輝いた名馬。後継種牡馬のパレスマリスからは昨年のGⅠNHKマイルC(東京・芝1600m)を勝ったジャンタルマンタルが出ており、日本でも注目度が高まっている血だ。叔母ダンシングラグズは米GⅠ馬、さらに曽祖母ジュエルプリンセスは米GⅠBCディスタフ(ハリウッドパーク・ダート1800m)などGⅠレース4勝の名馬という一流牝系。血統レベルはかなり高い。
エンペラーワケアは、ダートでは9戦7勝、2着2回の"パーフェクト連対"。当初は1400mばかり使われ、昨年1月の根岸Sで重賞初制覇。
その武蔵野Sは好位5番手あたりで追走し、直線では窮屈なところに入ってポジションを下げる苦しい競馬だったが、勢いがついてからの脚いろは鋭かった。鞍上の川田将雅騎手によると、「当時は一番いい時の状態に戻り切っていなかった」とのことだが、前走のあとからこのレースを目標に仕上げられ、状態はすこぶる良好の様子。GⅠ初出走だが、ここに入っても中心視していいだろう。
【もう1頭もダートで安定の成績】
もう1頭もロードカナロア産駒からコスタノヴァ(牡5歳、美浦・木村哲也厩舎)を推す。伯父に地方交流GⅡ浦和記念(浦和・ダート2000m)を勝ったピイラニハイウェイが、祖母の父に米GⅠケンタッキーダービー(チャーチルダウンズ・ダート2000m)馬のサンダーガルチがいるという配合だ。
同馬はダートで8戦6勝、2着1回と、エンペラーワケアと同じように安定した成績を残しており、前走の根岸Sは4馬身差の圧勝。1400mで行なわれた根岸Sを4馬身差以上で勝利した馬は、コスタノヴァ以外では、2005年に7馬身差で勝ったメイショウボーラーだけ。同馬は続くフェブラリーSでレコード勝ちを収めているだけに、傾向的にも有力だろう。
以上、今年のフェブラリーSは、ロードカナロア産駒の2頭、エンペラーワケアとコスタノヴァに期待する。