【種牡馬別成績はディープインパクトが好成績】

 3月2日(日)、中山競馬場で4歳以上馬によるGⅡ中山記念(芝1800m)が行なわれる。

【競馬予想】春のGⅠにつながる中山記念で狙うべき血統は? コ...の画像はこちら >>

 このレースは2015年ヌーヴォレコルト、2016年ドゥラメンテ、2017年ネオリアリズム、2018、19年ウインブライト、2020年ダノンキングリー、2022年パンサラッサと、過去10年に絞っても6頭(7勝)のGⅠ馬が出走している(のちにGⅠを勝った馬も含む)。今春のGⅠ大阪杯(阪神・芝2000m)、GⅠ安田記念(東京・芝1600m)にもつながりやすいレースなだけに注目だ。

 レースを血統的視点から占っていこう。中山・芝1800mの過去約10年の種牡馬別成績を見ると、1位が51勝のディープインパクトで、2位ハーツクライの22勝に大きな差をつけている。

 勝率も16%と優秀で、重賞は前述のダノンキングリーによるこのレースを含む7勝を挙げている。人気薄の激走も多く、近年だとドーブネが、2023年に7番人気で3着、2024年に10番人気で2着に入った。"人気薄のディープインパクト産駒"は狙い目だ。

 今年はその条件に合いそうな馬が出走を予定している。ディープインパクトの馬主だった金子真人ホールディングスが所有する、サイルーン(せん6歳、美浦・堀宣行厩舎)だ。

 同馬は祖母が安田記念、GⅠマイルチャンピオンシップ(京都・芝1600m)を勝ったノースフライトという良血。母の父キングカメハメハはGⅠ日本ダービー(東京・芝2400m)馬を勝ったワグネリアンと同じ配合だ。

 サイルーンはレースを重ねながら少しずつ力をつけてきた"晩成タイプ"で、昨年の今頃は2勝馬だったものの、昨年3月に春興S(3勝クラス、中山・芝1600m)を勝ってオープン入り。重賞初出走だった次走のGⅢエプソムC(東京・芝1800m)では、勝ち馬から0秒6差の4着に入っている。

 今回は約9カ月ぶりのレースとなるが、陣営のコメントを見るとようやく晩成の血が開花したようで、状態はかなりいいようだ。

これまでの4勝中3勝が1600mだが、1800mでも勝利(2020年の東京での未勝利戦)しており、エプソムCでもまずまずの走りを見せているため問題ないだろう。鞍上も、先週のGⅠフェブラリーS(東京・ダート1600m)を勝ったレイチェル・キング騎手と期待できそうだ。

【ロードカナロア産駒も注目】

 もう1頭はタイムトゥヘヴン(牡7歳、美浦・戸田博文厩舎)を推す。同馬の父ロードカナロアの産駒もこの中山・芝1800mは得意条件で、過去約10年で17勝、勝率13.7%の好成績を残している。母キストゥヘヴンはGⅠ桜花賞(阪神・芝1600m)馬で、中山・芝1800mの重賞もGⅢフラワーCとGⅢ中山牝馬Sを勝っており、血統的に縁のある舞台だ。

 タイムトゥヘヴンは、2022年のGⅢダービー卿CT(中山・芝1600m)の勝ち馬。1600mの実績が目立つが、3歳時にはGⅢ京成杯(中山・芝2000m)で2着と中距離でも結果を残している。中山・芝1800mでは、昨年の中山記念に出走して6着と敗れたが、ゴール前の脚色は目立っていた。展開によっては上位に突っ込んできてもおかしくないだろう。

 以上、今年の中山記念は、ディープインパクト産駒サイルーン、ロードカナロア産駒タイムトゥヘヴンの2頭に期待する。

編集部おすすめ