美人勝負師の最終結論
熊江琉衣~有馬記念

【競馬予想】有馬記念は『ザ・ロイヤルファミリー』に"サイン"...の画像はこちら >>
 GⅠ有馬記念(中山・芝2500m)が12月28日に行なわれます。1年を締めくくるレースですから、なんとか的中して気持ちよく新年を迎えたいですね。

 本命は、ミュージアムマイルです。

 GⅠ皐月賞(4月20日/中山・芝2000m)、GⅡセントライト記念(9月15日/中山・芝2200m)を快勝しているように、舞台となる中山とは好相性。コース適性の高さは大きな武器になるはずです。

 個人的には、2000m前後の距離が同馬のベストだと思っていますが、中山の芝2500mというのは、乗り方次第でマイラーでもこなせるコースと言われています。ミュージアムマイルも、道中うまく内に潜ってスタミナを温存することができれば、間違いなくチャンスは巡ってくると思います。

 その点、鞍上がクリスチャン・デムーロ騎手というのは心強い限り。先週のGI朝日杯フューチュリティSでカヴァレリッツォを勝利に導いたような、内からスルスルと先頭に立つ形の再現を期待しています。昨年も10番人気のシャフリヤールを僅差の2着に導いており、本当に頼れるジョッキーです。

 ところで、有馬記念と言えば、その年のニュースや時事ネタが"サイン"になることが多いですよね。それで言うと、今年着目すべきは競馬の世界を題材にして話題となったテレビドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』(TBSテレビ)。その主人公の名前が栗須栄治(くりす・えいじ)ということで、"クリス"チャン・デムーロ騎手が勝つのでは? と思ったりしています。

 ただ、有馬記念では"クリス"トフ・ルメール騎手もレガレイラに騎乗。

そちらの可能性もありますが......(苦笑)。

 対抗は、メイショウタバルです。

 前走のGⅠ天皇賞・秋(11月2日/東京・芝2000m)は、逃げて6着に敗れたものの、大きな収穫がありました。この馬にしてはかなりゆったりしたラップを刻んで、それでいてコントロールが利いた走りを見せてくれました。それは、距離が延びる有馬記念につながる走りだったと思いますし、鞍上の武豊騎手もその点を意識して騎乗していたように感じました。

 そして、その武豊騎手はこのレースの勝ち方を知り尽くしています。グランプリレースの春秋制覇の可能性も大いにあるのではないでしょうか。

 ちなみに、この馬にも『ザ・ロイヤルファミリー』とのつながりを感じています。というのも、作中では「日高産の馬で有馬記念を勝つ」という目標に向けて物語が展開され、メイショウ軍団を率いた故・松本好雄オーナーは、まさしく日高産の馬にこだわった方。タバルもその一頭ですから、同馬への期待は膨らむばかりです。

 ▲は相当悩んで、ダノンデサイルにしました。

 コンビを組む戸崎圭太騎手は、今回1番人気が予想されるレガレイラの主戦ジョッキーでもあります。

有馬記念でどちらに乗るのか注目が集まりましたが、最終的に選んだのはダノンデサイル。それだけ実力を評価しているのだと思います。だとしたら、重い印を打つほかありません。

 中山での成績もよく、重賞を2勝。昨年の有馬記念でも3着と奮闘しました。ダービー馬ということもあって、東京のイメージが強いかもしれませんが、本質的には中山のほうが合っているような気がします。

 △は2頭、レガレイラコスモキュランダです。

 昨年の覇者であるレガレイラ。前走のGⅠエリザベス女王杯(11月16日/京都・芝2200m)を完勝し、一段と力をつけている印象があります。京都より中山のほうが向いていること考えれば、さらにパフォーマンスを上げてくることは間違いありません。

 それでも△の評価にとどめたのは、昨年の有馬記念より斤量が2kg増えること。また、秋3戦目で疲れが蓄積している可能性も考えてのことです。

もちろん、そうした懸念をあっさり払拭してもおかしくない力を秘めていて、無印にはできませんでした。

 コスモキュランダは、5枠10番という好枠に入ったことが大きいです。ここなら、内にいる有力馬を見ながら運んで、勝負どころからのまくりもハマりそう。中山巧者ですし、鞍上の横山武史騎手も中山を得意としていますから、ヒモ穴として要注意です。

 また、昨年人気薄で2着に入ったシャフリヤールの母がドバイマジェスティ。コスモキュランダの父アルアインの母も同様です。そんな、この舞台が合いそうな血統面からも食指を動かされました。

 最後に☆には、エキサイトバイオを抜擢しました。

 前走のGⅠ菊花賞(10月26日/京都・芝3000m)では、早め先頭から3着に粘り込む競馬。豊富なスタミナはここでも魅力です。有馬記念のような"非根幹距離"に強いレイデオロ産駒というのも強調材料。3歳馬ということで、斤量が軽いのもメリットです。

 鞍上の荻野極騎手は今年、勝ち星を一気に伸ばしたジョッキー。充実の一年の締めくくりとして、大仕事を成し遂げてくれるのではないでしょうか。

 馬券はミュージアムマイルを軸にして、印をつけた馬に流す3連複と、配当的な妙味を踏まえて、☆印のエキサイトバイオから本命ミュージアムマイルと対抗メイショウタバルに流す馬連を考えています。あと、メイショウタバルの単勝も買いたいな、と。『ザ・ロイヤルファミリー』のような感動的なシーンが見られたら、きっと最高な一年の締めになると思いますからね!

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