この記事をまとめると
■「SUBARU 手ぶらCAMP by Snow Peak」が開催中■初心者でも気軽にキャンプに挑戦できるのが魅力だという
■実際に体験した編集部・乾が1泊2日の様子をリポート
手ぶらCAMPは初心者でも楽しめるのか!?
「スバルから手ぶらCAMPの体験取材の案内がきてるんだけど、行ってきてくれる?」と、局長の石田。
私が指名されたのはスバル車オーナーだからだと思うが、たぶん人選ミスだ。
キャンプなんてほとんどやったことないし、今年の夏も熱中症対策を言い訳に6畳間に引き篭もっている。
テントが一生立たないとか、火を起こすことができずに生肉を食べることになるとか、そういったことが懸念されるレベルの私である。
だけど手ぶらCAMPはそういう人にこそおすすめなのだという(にわかに信じがたい)。
スバルとスノーピークのコラボによって生まれたこのキャンペーン。必要な用具はすべて貸してもらえるうえに、現地のスタッフの方の全面的なサポートによって1泊2日の快適なキャンプが楽しめるとのこと。
ならば一歩踏み出してみようじゃないか。私だってキャンプにまったく興味がないわけじゃない。6畳間のヤドカリも、たまには自然のなかで美味しい空気を吸って心身ともにリフレッシュしたいのだ。
ということでスバルのSUV、クロストレックをお供にやってきたのは長野県のスノーピークランド白馬。
手ぶらCAMPではスノーピークが運営する9つのキャンプ場から選択が可能だ(本記事掲載時点)。
今回は結局サポートのために来ることになった石田局長と小林カメラマンと私の3名で参加。
キャンプ用具や食材は必要なく、飲み物だけ持ってくればいいとのことだったので、お水やお茶(そして大量のお酒)のみ持参した。
受付を済ませ、さっそくテントを立てることに。
想像以上に大きなテントを目の前にすると、何もできずに立ち尽くす自分の姿が脳裏に浮かぶ。「なんかもう、このまま包まって寝るので大丈夫です……」と言おうか迷う。
だが心配は無用だった。現地のスタッフの方がわかりやすく教えてくれるうえに、作業を手伝ってくれる。フレームを組み立てたりペグを打ったりしているうちに立体的になっていくテントに、何だか楽しくなってきた。
結果、驚くほどスムースにテントが完成。
調理器具の使い方もひとつひとつ丁寧に説明してもらい、この時点でキャンプに対する不安はほとんどなくなっていた。
スノーピークランド白馬では電動アシスト自転車の貸し出しも行っていて、白馬の自然のなかでサイクリングを楽しむことができる。
「せっかくだからコレもやってみて」と言われるがままに自転車に跨ると、「じゃあ、ジャンプ台集合で!」と言い、石田局長と小林カメラマンはクロストレックに乗って消えていく。
くっ……! 立ち漕ぎ必至のヒルクライムで山奥の高校に通学していた私、自転車にはちょっと自信があったのだが、それはもう10年以上前の話。身体がなかなか前に進まない。
道に迷ったりもしつつ、やっとの思いで白馬ジャンプ競技場に到着。
「じゃあ、その場でジャンプしてみよう。自転車用のヘルメットも被って」と小林カメラマン。なっ、なぜ……?
「OK、もう一回!」「次はもう少し前のめりに!」などとのせられ、棒のようになった足で結構な回数のジャンプを命じられる。その甲斐あって、奇跡の一枚を撮ることに成功した。
そして次の目的地を目指すべく自転車に乗ってわかったのだが、スイッチが入っていなかった。モーターはアシストしてくれていないどころか、ただの重りと化していたのだ。
気を取り直して再出発。白馬大橋に到達すると、涼しげな水流の音に心惹かれる。橋の下を見下ろすと、水色の松川が流れていた。
その後、橋の下の松川河川公園へ。川まで降りられるスポットを発見した。水に触れてみるとヒンヤリと冷たくて気持ちいい。童心に帰って束の間の水遊びを楽しんだ。
サイクリングの後は、スノーピークランド白馬のなかに入っているスターバックスのテラス席で休憩。どこでもできることではあるのだが、壮大な景色のなかでカフェラテを片手に読書する気分は格別だ。
ふと見上げると建物のデザインが個性的なことに気付く。なんとスノーピークランド白馬の内外装のデザインは世界的な建築家、隈研吾さんが手掛けたのだそう。雪の結晶をイメージしたという天井部分の木組みはインパクトがありながら、自然のなかに溶け込んでいる。
その後、スノーピークランド白馬内のスノーピーク直営店を物色。
また今回、足を運ぶことは叶わなかったが、レストラン雪峰も入っていた。ミシュラン三ツ星を獲得した日本料理の名店「神楽坂 石かわ」の店主、石川秀樹さんが監修。料理には白馬近郊で採れた食材を使用しているとのこと。次はぜひ味わってみたい。
手ぶらCAMPは終始快適そのもの
そうこうしているうちに夕食の時間に。BBQの食材もすべて用意してもらった(プランによって異なるため要確認)。BBQグリル&焚き火台の使い方もスタッフの方に教えてもらい、キャンプの醍醐味、夜の宴がスタート。
ビール片手に自分たちで焼く肉や野菜は、どんな高級な料理よりも美味しいと感じた。BBQ台で燃える火に負けじと、会話も盛り上がる。
BBQを終えると、最終入場の時間が迫っていたため、キャンプサイトに隣接する銭湯「みみずくの湯」へ。
さっぱりしたところで焚き火をしながら二次会。
また汗をかいてしまうのでは? と思われたかもしれないが、嬉しいことにスノーピークランド白馬ではシャワールームが24時間利用可能なのだ。シャワールームにはドライヤーや洗面化粧台も用意されていた。
火が上がってきたところで、ワインをあけて再び乾杯。ちょっと大人なキャンパーになった気分だ。
初めは盛り上がっていたのだが、徐々にトーンダウンしていき、気付いたら無言で炎を見つめる一同。みんな何を考えているのだろう……? 焚き火には癒しの効果があるようだ。
さまざまなアクティビティを堪能し、消灯時間の10時になったので就寝。今回は2つのテントを用意し、石田局長&小林カメラマン/私に別れて宿泊した。
石田局長&小林カメラマンとは少しだけ離れたところにひとりで泊まったのだが、怖さや心細さは感じなかった。キャンプ場としては比較的街なかにあるため、暗すぎない、静かすぎないことがよかったのかもしれない。
シュラフやマットがふかふかで快適だったことも相まって、ぐっすり眠ることができた(遅刻しなかったからよかったが、じつは二度寝してしまったほどだ)。
朝はコーヒーを淹れて一服。BGMは鳥や虫たちの歌声だ。キャンプならではの贅沢な時間に癒される。
朝食はスノーピークランド白馬内のスターバックスで用意してもらえる。チケットを持って行くと、ドリンク、サンドイッチ、ヨーグルト、バナナなどを受け取ることができた。
ドリンクでおすすめなのがコーヒーのプレスサービス。コーヒー豆はスターバックスのラインアップから好きなものを選ぶことができる。
コーヒープレスはペーパーフィルターを使用しないため、抽出の際に旨味の成分であるコーヒーオイルが損なわれないんだとか。確かに香り高いコーヒーを楽しむことができた。
サンドイッチは半分に切ってホットサンドに挑戦。少し焦げてしまったけれど、とろとろのチーズは最高。自分でひと手間加えると、何倍も美味しく感じるから不思議だ。
さあ、最後に後片付け。なのだが、食器は洗わずに返却口に戻しておけばOK。キャンプ用品もそのままでいいので、やることといったらゴミ出しぐらいで、申し訳ないほど簡単に撤収できてしまった。
初めは楽しめるか不安だったが、「もう一泊したい!」というのが全工程を終えた感想。
手ぶらCAMPは私のようなド初心者がキャンプに挑戦するのにぴったりのプログラムだ。
手ぶらCAMPは2024年3月24日まで(予約対象期間は2024年3月31日まで)、公式アプリ「マイスバル」から申し込むことができる。
気になる方は以下URLをチェックしてみてほしい。
(https://www.subaru.jp/mysubaru/snowpeak/event1PC.html)
最後に今回借りることができた、クロストレックを簡単に紹介しよう。
クロストレックはスバルのコンパクトSUV。元々XVを名乗っていたが、2022年のモデルチェンジで全世界共通の名称に統一。クロスオーバーとトレッキングを掛け合わせた造語で、街乗りとアクティビティの間をトレッキングするように軽やかに行き来できるクルマという意味が込められている。
名前が変わった割に先代(XV)のデザインを踏襲しているというのがクロストレックのイメージだったが、今回初めて間近で見てみると、かなり逞しい顔つきになっていた。
サイドシルプレートやリヤゲートトリムには山やクルマのイラストが入っていて、遊びゴコロに思わずキュン。これは傷を防止する機能も備えているという。
クロストレックにはルーフレール装着車も用意されているが、サイドシルプレートはルーフに荷物を積載する際のステップとしても活用できる。
パワートレインは2リッターのハイブリッド(e-boxer)。スバルらしいドッシリとした走りは健在で、SUV以外のスバル車から乗り換えてもすぐに仲良くなれそうだ。
パドルシフトもついているため、ワインディングも運転しやすかった。
また今回、約570kmを走ったが、疲労感はかなり少なかった。これはアクセル・ブレーキ・ステアリング操作を支援するアイサイトツーリングアシストや、身体をしっかりと支える新構造のフロントシートなどが寄与しているのだろう。
全長4480mm×全幅1800mm×全高1575mm(ルーフレール装着車は全高+5mm)とコンパクトながら、後席も広々。USB出力電源もあるから、大人数での移動も快適だ。
クロストレックは新しい体験を後押ししてくれるようなクルマ。今回もまさにアウトドア・アクティビティの相棒として活躍してくれた。