この記事をまとめると
■クルマに装備されているディスプレイにはすごい機能が数多く搭載されている■自車の周囲を360度見渡す「アラウンドビューモニター」などが代表的
■運転席の位置からは見ることができないタイヤの動きまでモニターで見ることができる
最新ディスプレイで使える機能がすごかった
ひと昔前までは、インパネ中央という一等地にドーンと置かれる大きなディスプレイは、高額で贅沢品のひとつでもありました。でも最近は多機能なカーナビだけでなく、スマホとつなげて使うことが前提となっているディスプレイオーディオを標準装備するクルマも増えてきて、オプションでも手が届きやすい価格帯となっています。
自動車メーカーとしては、1台でも多くディスプレイ装着車を普及させたいという目論見もあるわけなのですが、その理由のひとつは安全運転支援のため。
そう聞いて多くの人がいちばんに思い浮かべるのは、いわゆるアラウンドビューモニターや360度モニター、パノラミックビューモニターと呼ばれている、自車を真上から見たような映像をディスプレイに映し出してくれる機能ではないでしょうか。
バックモニターでは車両の後方がよく見えるようになり、これでもだいぶバックでの車庫入れがラクになったものですが、このアラウンドビューモニターになると車両のまわりをぐるりと一周、見渡せるようになります。低い縁石や車輪止め、植木鉢や花壇のブロックといった、運転席からは見えにくい高さにある障害物も丸見え。これなら、縦列駐車をする際に不安な左前が前方の車両にぶつからないかどうか、助手席側の壁にどのくらい寄せて大丈夫かどうかなどもチェックしやすいので、とても安心できると思います。

クルマを透過してタイヤの動きまでモニターで表示!
次に、こうした360度モニターに追加された新機能として、床下透過表示機能があります。スーパーやコンビニなどで前向き駐車をするときなどに、どのくらいまで前進して大丈夫かどうか不安だったりしますよね。路面に凹凸があったり、小枝などが散乱している場所なども不安になりますが、この機能があればまるでクルマの床が透けているように、路面をディスプレイに映し出してくれるのです。トヨタ・アルファードのパノラミックビューモニターでは、表示中に車両周辺で移動物を検知した場合には、ブザーと表示で注意喚起してくれるので安心です。

※写真はトヨタ・シエンタのパノラミックビューモニター
続いて、まだ運転操作に慣れていない人や焦っているときなど、ハンドルをどちらにどのくらい切ったのか、わからなくなってしまうことがあると思います。バックで車庫入れをする際はとくに、左右が逆になるため混乱してしまう人が多いようですね。そんなときに、モニターに4つのタイヤが映し出されて、ハンドルを切って実際に動いたぶんだけ角度がついた様子がわかるようになっています。

また、ハンドルを切った角度とそのときの速度で、このまま進むとどんなラインをトレースするのか、予測の線がモニターに表示されるようになっているので、軌道修正もしやすくなっています。
タイヤつながりの機能でいえば、4つのタイヤの空気圧を常に監視しており、空気圧が低下したタイヤがあった場合にはディスプレイ内に表示してくれる機能も。エンジンをかけた直後にタイヤ空気圧をチェックするため、出発前に4つのタイヤが適正な空気圧になっているかどうか、手を汚さずに確認できるのが便利ですね。

さらに、狭い道で対向車が来てしまった! というときに助かるのがすれ違いの際に対向車と自車の接近度合いがわかりやすい映像をモニターに表示してくれる機能です。運転席からはサイドミラーのあたりはよく見えますが、ボンネットの端やタイヤのあたりは目視が難しいため、モニターで確認できれば安心してすれ違うことができますね。
ということで、ディスプレイのモニター機能としては、もはや車両の周囲で見えないところはないくらい、さまざまな機能が搭載されています。上手に活用して、安全運転を完璧にしてほしいと思います。