この記事をまとめると
■1983~1999年まで生産されていた日産セドリック/グロリアのY30ワゴンが人気



■ベンチシート&コラムシートやベルベット調のシート地が懐かしい



■お約束のウッドパネル風デカールもよく似合う



アメリカの匂いを感じさせてくれたY30型ワゴン

ちょっと前までポパイやホットドッグなんかではアメリカ西海岸特集が盛んに組まれていたものですが、ここ最近はめっきり見かけなくなりました。ウエストコーストといえば、ビキニギャルがローラースケートでブイブイいわせてたり、メッキホイールのピックアップにロングボードのせていたりと、クルマ好きにとってもなかなかアイコニックでカスタムのお手本としても注目されていたはずなのに……。まあ、ネット情報で選択肢が増えたことにより、いつの間にか古きよきアメリカンテイストは主流から外れてしまったのかもしれません。



と、ここで待ったをかけるのがY30系ワゴン! これまで西海岸テイストに惹かれる中高年にウケるとされていましたが、最近は若年層にもジワリと浸透しはじめているようです。実際、ちょっと前から中古の値段も上昇してますからね。



古き良きアメリカの匂いがぷんぷん! 「Y30型セドグロワゴン...の画像はこちら >>



いうまでもなくY30は1983~1999年まで生産された日産セドリック/グロリアのワゴン/バンの愛称で、Yを略して「サンマル」でも通用するくらいクルマ好きには親しまれているかと。



ちなみに、先代の430系(1979~1983年)にもワゴンがあるため、旧車専門店によれば、こちらを指す場合は「ヨンサンマルのワゴン」と呼ばないと齟齬が生じるとのこと。日産ワゴンの門外漢からみれば、Y30も430もさほど変わりがないように見えるものですが、こだわりオーナーにとっては天と地ほどの違いがあるのでしょうね。



こだわりといえば、Y30がほしいとなった決め手、どうしてもこだわりたかったポイントはわりとたくさんあるようです。たとえば、ベンチシート&コラムシフト、いわゆる「ベンコラ」ですが、これをY30の魅力として挙げるオーナーは少なくありません。いまやベンチシートなんて旧車でしか味わえない代物ですからね。



古き良きアメリカの匂いがぷんぷん! 「Y30型セドグロワゴン」がいま若者からも熱視線を集めていた!!
日産グロリアワゴンのベンチシート



加えて、昔っぽいベルベット調のシート地もいい味出していて、1980年代を愛する方々にとっては涙モノ。また、それがいまの若者にとっては「エモい」ということになるようで、サーファーやボーダーから引っ張りだこだとか。



後ろ向きに座る3列目シートも面白い!

さらに、シートといえばトランクルームの床下に収納されたサードシート。セダンやハードトップの5人乗車と違い、この控えめなシートによってふたりぶんのエクストラが用意されるのです。

で、このシートは座る向きが後方ということもあり、停車中にリヤハッチを開けたりすれば、見晴らしのいいベンチみたいな使い方もできるのです。しかも、幸か不幸か横幅が大人ふたりにはかなりタイト。つまり、恋人同士だったりしたら、嫌でも距離が縮まるというなかなかの小道具です。最近のミニバンにも採用してほしいと思う方は少なくないはず。



そして、お約束のウッドパネル風デカールの似合うことといったら、Y30はその筆頭ではないでしょうか。自衛隊のように、渋いオリーブカラーも悪くはありませんが、やっぱり西海岸テイストにはウッド一択! もしここに追加するポイントがあるとしたら、角目ヘッドライトより、丸目4灯が雰囲気あるかもしれません。



古き良きアメリカの匂いがぷんぷん! 「Y30型セドグロワゴン」がいま若者からも熱視線を集めていた!!
日産セドリックワゴンのカタログ



ウッドにしても丸目にしても、パーツはリプロダクションを含め、入手はさほど難しくはなさそうですので、手に入れてからのカスタムとしての夢も広がりますね。



旧車といえども、故障などのトラブルもさほど多くは聞きません。が、やっぱり中古の値段は人気を反映してかなかなかの強気。過走行車でも150万円を下ることは少なく、ホイールなどのカスタムを加えたタマでは250万円越えもザラにある状況。



もっとも、中古のミニバンをゲットするよりは、西海岸テイストを選ぶほうがライフスタイルの彩は豊かになりそうですけどね!

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