ターボ車は5000kmもしくは6カ月ごとの交換が必要
クルマのメンテナンスの定番メニュー、エンジンオイル交換のサイクルが伸びている。NAの一般的なガソリン車なら、1万5000kmもしくは1年ごとの交換(シビアコンディションを除く)を推奨しているクルマが多い。しかし、ターボのガソリン車となると、いまだに5000kmもしくは6カ月ごとの交換というクルマが大半だ。
エンジンオイル自体は、高温時におけるオイルの耐久性能・清浄性能・酸化安定性・オイル耐久性などに優れた「SM」「SN」グレードの登場で、ロングライフ化が進んできているのに、ターボ車の交換サイクルは相変わらず短いのはなぜなのか。
ターボ車のエンジンオイルには大きな負荷がかかっている!
それはターボユニットにかかる大きなストレスの多くをエンジンオイルが吸収する役割を担っているため。排気ガスの圧力を使って回転しているターボチャージャーのタービンホイールは、950度を超える高温に晒され、毎分10~15万回転という超高速回転している。その軸受け部分を支え、冷却を担当しているのがエンジンオイルなので、ターボ車のエンジンオイルにはNAエンジンを大きく上まわる負担がかかっているというわけだ。

オイルは高温に晒されると劣化し、劣化したオイルでは、ターボユニットやエンジンのメタルなどを守ることができなくなってしまうので、早めの交換が必要となる。ターボユニットの水冷化も進んでいるが、いまでもオイルによる潤滑作用や冷却作用の重要性は変わらないのだ。

大事なターボユニットやエンジン本体をトラブルから守るためにも、ターボ車のエンジンオイルは、メーカーの指示の範囲内で定期的に交換するのがベスト。スポーツ走行などで、油温が高くなってしまった場合(110度以上)や、悪路や山道の走行が多い人、短距離走行の繰り返し(1回の走行距離が8km以下で、それが走行距離の30%以上に該当する場合)といったシビアコンディションで走っているクルマは、3カ月に一度ぐらい(2500kmごと)交換してもいいぐらいだ。
