スポーツ性が高い割に安価なモデルも存在!
欧州車というと、メルセデスベンツやBMW、アウディにフォルクスワーゲンといった質実剛健なドイツ車の印象が強いかもしれない。もちろんこれらのドイツ車も日本車とは一味違ったカチっとした乗り味や剛性感が魅力であることは間違いない。
しかし、もう少し人と違ったクルマに乗りたいと考える人には、同じ欧州車でもイタリアやフランスのメーカー、いわゆる「イタフラ車」をオススメしたい。
1)プジョーRCZ
どちらかというと実用車ベースのホットハッチをリリースしているという印象の強いプジョー。そんなプジョーが2010年にリリースしたスポーツクーペがRCZだった。まるでミッドシップ車のようないで立ちであるが、じつはフロントエンジンフロントドライブのFF車。
しかし、そのスポーツ性は意外と高く、200馬力を発生するMTモデルを選択すればアグレッシブな走りを楽しむことも可能だろう。一方、ATも用意され、スタイリッシュなクーペとしてゆったり流すのもアリだ。安いものでは100万を切る価格から見つけることができるが、詳しくない人であればそんな価格のクルマだとは気付かないだろう。

2)ルノー・ウインド
ルノーといえばマルチパーパスカーのカングーや小型車のトゥインゴが人気であるが、個人的には小粋なクーペカブリオレのウインドを推したいところ。同時期のトゥインゴがベースということで非常にコンパクトながら、豪華な電動回転格納式のルーフを持つ2シーター車である。

絶対的な速さこそないが、開発にはルノー・スポールが携わっていることで軽快な走りを実現。こちらも100万以下から見つけることができるのだが、唯一の難点は左ハンドルの3ペダルMTしか用意されなかったことかもしれない。

イタリアらしい上質さや家族がいても選べるモデルも!
3)アルファロメオ・ジュリエッタ
1950年代に登場し、アルファロメオの経営基盤を確立させた立役者であるジュリエッタの名前を冠して2010年に登場した3世代目のジュリエッタ(日本では2012年より正規販売)。1.4リッターと1.7リッターのターボエンジンを搭載し、前者で170馬力、後者で235馬力(デビュー時)を誇るホットハッチだ。

ボディサイズはフォルクスワーゲン・ゴルフ7にほど近いものの、アルファロメオらしい艶っぽいデザインはさすがイタリア車といったところ。内装も同様に上質な仕立てとなっている。2020年5月現在はまだ現行車でもあるジュリエッタだが、初期型ではなんと50万円以下から見つけることができるのも嬉しいところではないだろうか。

4)シトロエン・グランドC4ピカソ
家族がいてもイタフラ車に乗ってみたい。そんな人にオススメしたいのがシトロエン・グランドC4ピカソだ。イタフラ車のマルチパーパスカーといえばルノー カングーが有名どころだが、グランドC4ピカソは3列シートを備えた7人乗りとなるのが大きな違い。

残念ながらスライドドアは備わらないが、乗り心地に優れたシトロエンだけにファミリーカーとして使っても同乗者から不満の声が出ることはほぼないだろう。日本では2014年から販売が開始されたまだ新しいモデルではあるが、すでに100万円ちょっとから見つけることができ、思いのほかリーズナブルなのである。
