嫌なニオイがこもるたけでなく健康被害も

紫陽花がきれいに咲き誇る季節がやってきましたね。ということは、雨が多くジメジメと湿気がこもる季節の到来でもあるわけです。みなさん、家のなかはせっせと掃除をしたり、除湿機をかけたりとカビやニオイ対策をしていると思いますが、クルマの中はどうでしょう?



この時期、やっぱり車内も同じようにカビが発生しやすく、嫌なニオイがこもりやすくなっています。

とくにカビは、湿度70%以上で人のアカやホコリなどの汚れがある状態で、気温が25~30度になるとどんどん増殖してしまうんだそう。そのカビが胞子を空気中に撒き散らし、それを吸い込むとアレルギーやアトピーの原因になったり、健康被害につながるんだとか。



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家の中では、キッチンや浴室、洗面所などの水まわりや、窓ガラスのゴムパッキン、エアコン内部、押入れやクローゼットの中、絨毯やカーペット、ソファの裏などに発生しやすいのですが、じつはクルマのなかにも同じく発生しやすい場所があります。なので今回は、梅雨の時期にしっかりと綺麗にしたい、カビやニオイの発生ポイントとその対策をご紹介したいと思います。



まず、湿気も気温も高いこの時期からは、クルマに乗ったらすぐエアコンをオンにする人が多いと思うのですが、さぁ思い出してみてください。前回、エアコンフィルターを交換したのはいつでしょうか? 「記憶にない」「1年以上前」「走行1万km以上経っている」という人は要注意。

そのエアコンの風がすでに、カビの胞子でいっぱいかもしれません。エアコンフィルターは、外から車内に取り込む空気中のゴミやウイルスを取り除く役割をしているものなので、当然、時間が経つほど汚れていきます。するとその汚れに湿気がたまり、カビが生えたりイヤなニオイのもとになってしまうのです。



交換した使用済みのエアコンフィルターを見てみると、ホコリだけでなく虫の死骸なども入っていることがあります。そんなところを通ってきた空気を吸ってるなんて、気持ち悪いですよね。交換はものの5分ほどで自分でも簡単にできますから、今すぐ新しいフィルターに交換しましょう。



気がつけば車内はダニ&カビの温床! 健康のためにも実施すべきクルマの梅雨対策5つ



次に、雨の日にはどうしても車内に濡れた傘を持ち込むことになりますが、その傘、どうしてますか? そのまま車内に放置して、水滴がポタポタとフロアマットに染み込むままになっていないでしょうか。その水分はそのまま、車内の湿度をあげてしまいます。お天気がぐずつく梅雨の時期はなかなか乾きにくく、エアコンをかけてもカラリと乾くまでには時間がかかります。するとそこも、カビの温床となってしまうわけです。



カー用品店に行けば、傘の水滴が垂れるのを防ぐための傘カバーや袋など、いろんなグッズがありますので、それを活用するといいですね。もしくは、少し深さのあるタッパーなどを置いて、傘の先をその中に置くようにするだけでも、水滴がフロアマットに染み込みにくいのでオススメです。

ただ、靴の裏にはどうしても水分や汚れがついていますので、梅雨の晴れ間にはしっかり天日干ししてフロアマットを乾かしたり、湿気取りグッズを置いてケアするのを忘れずないでくださいね。



気がつけば車内はダニ&カビの温床! 健康のためにも実施すべきクルマの梅雨対策5つ



ゴミや荷物の放置もダニやカビが増える原因に!

続いて、カビやニオイだけでなくダニが生息しやすい場所でもあるのが、シートです。ジメジメとする時期には、ただシートに座っているだけでも人は汗をかいています。ホコリなどの汚れもつきますし、子供がお菓子などを食べたカスなどがシートの隙間に入ると、それも格好のエサになってしまいますね。ダイソンの調査によれば、なんと車内のシートには寝具よりも多くのダニとその死骸が発見されたそうです。クルマに乗るとなんか体が痒い気がする、なんて人はダニのせいかもしれません。



シートは定期的に掃除機やコロコロをかけたり、硬く絞った雑巾で吹き上げてホコリや汗をきれいにしましょう。この時、重曹を水に溶かした重曹水で拭くのもオススメです。拭いたあとは、しっかり乾燥させてくださいね。



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そしてお次は、車内にゴミを溜めないようにすることです。ミニバンなどでゴミ箱が置いてある場合など、ゴミ箱がいっぱいにならないと片付けない人もいるかもしれませんが、梅雨の時期はそれもカビやニオイの原因になってしまいます。とくに、子供が飲むストロー付きの紙パック飲料などは、最後まで飲みきることができずにジュースなどが残ったまま捨ててあることが多いです。

そうした水分こそ、カビの大好物。気温が上がって雨が降ってジメジメしたら、ひとたまりもありませんよね。クルマを降りるたびに、ゴミもしっかり捨てる。これを習慣にしてしまいましょう。



気がつけば車内はダニ&カビの温床! 健康のためにも実施すべきクルマの梅雨対策5つ



最後は、家のなかでの押入れに相当するラゲッジスペースです。そのうち使うだろうと、すぐに必要のない荷物を積みっぱなしにしていませんか? とくに、濡れたままの洗車道具、クルマや自転車のカバー、汚れたままのレジャーシートなど。

それらを密閉された風通しの悪いラゲッジスペースに置いておくと、気がついたらカビで真っ黒になっていた、なんてことになってしまいます。無駄な荷物はおろし、なるべく風通しを良くして湿気を減らすことが大切です。除湿・消臭効果のある備長炭シートなど、邪魔にならないようなケア用品もありますので、活用するのもオススメです。



気がつけば車内はダニ&カビの温床! 健康のためにも実施すべきクルマの梅雨対策5つ



というわけで、エアコン、フロアマット、シート、ゴミ箱、ラゲッジスペースと、5カ所のポイントとその対策をご紹介しました。本来は、季節に関係なく習慣にしておくと、車内のきれいな状態が長持ちするのですが、梅雨の時期はとくに、あっという間にカビやニオイが発生しがちなので、ぜひこの機会に試してみてくださいね。梅雨が終われば訪れる暑い夏を快適に過ごすためにも、やっておいて損はないと思います。