他メーカーのクルマはオークションに流通させられることが多い

「今はトヨタのアクアに乗っているが、ホンダ新型フィットを見たら、内外装のデザインと後席の広さが気に入った。そこでフィットに買い替えたいが、メーカーをトヨタからホンダに変えて、下取りに出すアクアを買い叩かれる心配はないのか?」。このような悩みを抱えることもあるだろう。



「アクア」から「フィット」など他メーカー車への乗り替えは「下...の画像はこちら >>



複数の新車販売店に尋ねると、もっとも多いのは以下のような返答だ。「基本的には自社製品を高く買い取る。他メーカーのクルマは自社の中古車販売店では扱えず、オークションに流通させることが多い。その点で自社製品なら、コストを抑えられるからだ。また自社製品を乗り継ぐお客様なら、今後も長い付き合いになる可能性が高い。ただし自社と他社の下取り額の違いはさまざまだ。自社製品だから下取り額を高めたのに、買い取り店がさらに高額の条件を提示して、下取りできないこともある」。



レクサスの販売店では次のような話が聞かれた。「レクサスは新車の値引きをしない代わりに、レクサスの下取り車には高めの査定額を提示する。当店で購入されたレクサス車を数年間使い、当店で再び新車を買う場合は、下取り条件もかなり良くなる」。これはユーザーを逃さない基本的な戦略だ。自社製品については、他メーカーの販売店よりも高く買い取ることで、顧客が他社に流出するのを防ぐ。



「アクア」から「フィット」など他メーカー車への乗り替えは「下取り」で損をする?



ちなみに以前のマツダ車では、新車時の値引きが多い半面、数年後に他メーカーの販売店に下取りに出すと買い叩かれることもあった。そのためにマツダ車を何台も乗り継ぐことになったが、レクサスのように他メーカー系列に比べて高額で下取る場合も、結果は同じことだ。



メルセデスベンツは値引き額を増やす戦略

メルセデスベンツの店舗では「レクサスの販売店は、レクサス車については高い金額で下取りする。その代わり値引きは少ない。弊社はそこを突き、値引き額を増やすことで対抗している。レクサスからメルセデスベンツに乗り替えるお客様も少なくない」という。



「アクア」から「フィット」など他メーカー車への乗り替えは「下取り」で損をする?



また日本車メーカーの販売店からは、次のような話も聞かれた。「今はあまりやらないが、以前は新型車を発売した直後など、強力なライバル車に関しては下取り査定額を3~7万円高めることがあった。他社製品を自社のクルマより高く買うのだ。ライバル車から自社製品に乗り替えてもらえば、相手メーカーの保有台数は1台減り、弊社は1台増えて2台の差が付く。販売に勢いのあった時代には、コストを費やして相手メーカーのお客様を奪うこともあった」と振り返る。



アクアからフィットに乗り替える時は、まず買い取り店で、愛車のアクアを査定させる。

買い取り店は常に中古車市場を相手にしており、正確性の高い査定をするからだ。今は販売会社の査定も正確になったが、その前に買い取り店に出向くと、愛車の客観的な市場価値を把握できる。



「アクア」から「フィット」など他メーカー車への乗り替えは「下取り」で損をする?



その次にフィットを扱うホンダカーズで査定を受けるが、アクアからヤリスに乗り替えることも想定して、トヨタの販売店でも査定させると良いだろう。そうすれば他社の下取りは損なのか、それほどでもないのか、買い取り店の条件は良いのか、ということも含めて愛車の価値を多角的に判断できる。

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