
車体の維持はほかのクルマより何倍も気をつかわなければならない
2007年のデビュー当時の新車価格が777万円、現行車では1083万円~という値付けになっている、日本が世界に誇るハイパフォーマンスカー、日産GT-R(R35)。
毎年進化するイヤーモデル制を採用していることで、この13年でパフォーマンスは大きく進歩。
そうしたなか、初期型のMY07(2007年)、MY08(2008年)の中古車価格がようやく下がってきて、400万円台の個体が出まわるようになってきた。それでも13年前のクルマが、新車価格の半額以上もするので、けっして安いとはいえないが、価格高騰中の第二世代GT-R(R32、R33、R34)よりも安いような気も……。
R35の中古車価格も、この先じわじわ上がりそうな気配がするので、購入を考えている人もいるだろうが、この400~500万円の初期型モデル、果たして手を出してもいいのだろうか?
10年以上前のクルマといっても、R35GT-Rはシャシーもエンジンもタフなクルマ。サーキットなどでよほどハードに走っていない限り、重要部分は壊れないので大丈夫。

その代わり、駆動系、冷却系、ブレーキなどはウィークポイントで、壊れると高額な修理費がかかる。
具体的にはフライホイールハウジングのベアリングのガタ(20万円コース)、GR6ミッションのCリング脱落(40万円コース)、ラジエターのパンク、ミッションの圧力センサーの不良、ABSユニットのエラー、照明LEDの点灯不良、液晶モニターの変色やドット欠けなどで、いずれも一カ所10万円以上の出費を覚悟しなければならない。