ドライブデートは若者のステータス!

若い男女がドライブデートをする時には、今でこそレンタカーやカーシェアでもまったく問題ないですが、昔は違いました。女性たちの最大の興味は、「彼がどんなクルマで迎えに来るか」。もちろん、クルマを持っていない男性なんて"アウトオブ眼中"(←これもすでに死語)です。



なかでも「デートカー」と呼ばれて人気を誇ったのが、1980年代後半から1990年代初頭にかけて登場した2ドアクーペモデルたちでした。オヤジ御用達のセダンでもなく、やる気満々のスポーツカーでもないスペシャリティなクーペは、若い男性たちが女性を口説くためのマストアイテムともなり、乗っているだけでモテたという数々の逸話も残っているほどです。



今回はそんな、デートカー御三家とも言える歴史的な3台+αをご紹介します。



1)ホンダ・プレリュード(3代目)

まずは、元祖デートカーとされているのが、1987年に登場した3代目となるホンダ・プレリュード。低くワイドなノーズに、リトラクタブルヘッドライトを備え、ブレイクした2代目をさらに磨き上げたスタイリッシュなデザインが魅力的な4シータークーペでした。



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見た目だけでなく中身も、量産車では世界初となった4WS機構を搭載するなど、F1黄金期でHonda旋風を巻き起こしていたホンダらしい、アグレッシブな走りも男性たちを虜にしていたのです。



でもデートカーとして隠れた人気となった理由は、助手席のリクライニングレバーが運転席側についていたから、という都市伝説も。デート終盤に2人がいいムードになってきたら……。その先はご想像にお任せしますが、とにかくプレリュードはデートカーとして不動の人気を誇っていたモデルです。



2)日産シルビア(S13)

2台目は、今ではドリフト車のイメージが強いあのクルマ。1988年に登場するやいなや、プレリュードと肩を並べる人気デートカーにのし上がった、5代目ニッサン・シルビア(S13)です。スケルトンなグリルや淡く美しいボディカラーなど、プレリュードとはまた違ったオシャレさをまとった流麗なクーペスタイルで、コンバーチブルタイプも設定されるなど、男性だけでなく女性からも支持されたのが特徴です。



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走りでは、FRレイアウトのネガな一面を改善するため、リヤサスペンションにマルチリンク式を採用。ターボモデルの「K's」にはオプションで4輪操舵システムのHICAS IIが用意されるなど、安定性が高くしなやかな乗り味を実現していたのでした。



デートカーが一種の人気ジャンルに!

3)トヨタ・ソアラ(2代目)

3台目は、1986年に登場した2代目となるトヨタ・ソアラ。プレリュードやシルビアより価格が高めだったことから、より"リッチ"(今で言うセレブ)な学生や若い社会人に人気があり、女子大生やOLからの知名度も高かったモデルです。



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デザインもコンサバで、フロントから見るとセダン然としていましたが、フロントグリルにトヨタエンブレムではなく専用のエンブレムをあしらったり、メッキバンパーを採用するなどして高級感が強めなのが印象的。



メカニズムも最新の技術が惜しみなく投入されたのはもちろんですが、とくに女性ウケがよかったのはインテリアでした。スペースビジョンメーターやトヨタ・エレクトロ・マルチビジョンといったハイテク満載。今でこそ、1つの画面に多彩な情報が表示されるのは当たり前ですが、当時は世界初だったので、乗っているだけで最先端をゆく知的な男性に演出してくれたのかもしれませんね。



4)BMW3シリーズ(E30)

さて、全国的な盛り上がりというよりは、東京の一部の地区が中心ではありましたが、この年代にデートカーとして人気を博した輸入車もありました。まずは「六本木のカローラ」との異名をとった、BMW 3シリーズ(E30)。



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当時は2ドアセダン&カブリオレ、4ドアセダン、ステーションワゴンという幅広いラインアップだった3シリーズですが、とくに人気が高かったのは1983年に登場した4ドアセダンです。セダンといえども生活臭はなく、精悍で高級なイメージをもち、「スポーツセダン」の先駆け的存在でもありました。



直4エンジンと直6エンジンがあって、いい音を響かせるのも魅力のひとつ。DCブランドで身を固めた裕福な若い男性が乗っていたりすると、それだけで女性から一目置かれていたようです。



5)メルセデス・ベンツ190E(W201)

そしてもう1台、「赤坂のサニー」との異名をとったのが、1985年に日本導入されたメルセデス・ベンツ190E(W201)。5ナンバーながらたっぷりと豊かな面がエレガントな4ドアセダンで、今では廃止されてしまったボンネットにそそり立つエンブレムが威厳を放ちまくっていました。



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「小ベンツ」とも呼ばれたコンパクトセダンでしたが、質実剛健な設計で上級モデル同等の安全性能が備わるなど、乗る人の余裕も感じさせるところが大きな魅力。ガソリンとディーゼルがあり、この時代のメルセデスに乗っていた人がこぞって褒めるのが、操舵力可変式パワーステアリングによる絶妙なタッチのステアリングフィール。



そして、のちにF1と並ぶ人気を誇ったハイレベルなドイツのツーリングカー選手権「DTM」でも大活躍し、スポーティなイメージもモノにしたのでした。



ということで、こうしたデートカーがバカ売れしたのは、日本中がバブルに浮かれていた時代。「ハイソカー」と呼ばれた高級セダンのブームもあり、とにかく恋愛にもクルマが欠かせないアイテムだったんですね。



有名女子大の校門前や、ディスコの裏道などにはズラリとこうしたデートカーが駐車されて、それはそれは壮観だったとの話も、もはや伝説です。



今では「デートカー」という言葉そのものは使われなくなってしまいましたが、パーク24のアンケートでは若い世代ほどクルマでのデートが好きだという結果も出ていますので、人それぞれ、好みのデートカーが多種多様になったということかもしれませんね。

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