この記事をまとめると
■フォルクスワーゲンT-Rocがマイナーチェンジを実施して内外装を刷新■ハイパフォーマンスモデルとなる「T-Roc R」も新たに日本に導入されることが決定
■最新の運転支援システムが全グレードに標準装備されることになった
エクステリアを一新してモダンな印象となったT-Roc
2020年に日本に導入されたフォルクスワーゲンのコンパクトSUV「T-Roc」は、リヤに向かってなだらかにドイツ車らしからぬファッショナブルなクルマとして人気を博している。実際にT-Rocは、2021年の1月から12月期の輸入車コンパクトSUVクラスで、同ブランドの「T-Cross」に続く第2位の登録台数を記録していることからも、フォルクスワーゲンの期待を背負ったモデルであることがうかがえる。
そんなT-Rocがマイナーチェンジを実施した。
今回のマイナーチェンジではエクステリアを刷新。前後バンパーとヘッドライトまわりのデザイン変更、フロントグリルには一本のLEDストリップを追加し、さらにフロントエプロンに新デザインの六角形のデイタイムランニングライトを採用することでモダンな印象となった。
インテリアではダッシュボードやドアトリムにステッチを施したソフト素材やレザレットという素材を新たに採用したことで質感が上がっている。
また、タブレットのように配置されたインフォテイメントディスプレイや全グレードに標準装備のデジタルメータークラスター、タッチ式エアコン操作パネル、新デザインのステアリングホイールなどにより、先進的な印象の空間となった。

安全装備に関しては、同一車線内全車速運転支援システムの「トラベルアシスト」や、緊急時停車支援システムの「エマージェンシーアシスト」、駐車支援システムの「パークアシスト」など、最新のものが全車に標準装備される。

スポーツ性を高めた「R」をT-Rocに初設定
そして新たに、フォルクスワーゲンのハイパフォーマンスモデルに与えられる称号である「R」の名前を持った「T-Roc R」が、日本にも導入されることになった。

SUVモデルにおいてはハイパフォーマンスモデルを求める声は多く、他ブランドでもスポーツ性を高めたモデルが数多くラインアップされており、T-Rocにもそんなハイパフォーマンスモデルを求める声が多かった。今回のT-Roc Rの設定は、そんなリクエストへの回答として実現したものだ。
エクステリアでは、フロントとリヤが専用デザインとなるとともに、19インチアルミホイール、ブルーの大型ブレーキキャリパーなども専用品。標準モデルとは異なるアグレッシブな見た目の特別なモデルという印象を強めている。

パワートレインは2リッター直4ターボエンジンで、最高出力300馬力、最大トルク400N•mと、コンパクトSUVには十分以上の力強さを備える。エンジンの出力は7速DSGを介して4輪に伝えられ、0-100km/h加速は4.9秒と俊敏な反応を示す(数値は欧州参考値)。

また、専用のスポーツサスペンションに、ダンパーや電動パワーステアリングの特性を制御するアダプティブシャシーコントロール(DCC)も標準装備され、走りの洗練度が増したクルマとなっているもの見逃せないポイントだ。

価格は、TSI Activeが394万3000円、TSI Styleが417万9000円、TDI Styleが439万3000円、TDI R-Lineが460万9000円、そしてRが626万6000円となる。
ドイツ車の質実剛健なイメージに洗練されたスタイリッシュさをあわせ持つT-Rocがよりモダンになるとともに、スポーツ性を強く意識させる「R」という新たなグレードが加わったことで、熾烈な販売競争が繰り広げられるコンパクトSUVの中でも、ひときわ輝きを放つモデルとなったことは間違いなさそうだ。