気象庁は「津波警報」などが発表されたときに対象となる地域を、これまでの「津波予報区」に加え、市町村名も明示することを明らかにしました。

12月8日に起きた青森県東方沖の地震では、青森県八戸市で震度6強を観測したほか、北海道太平洋沿岸中部と青森県太平洋沿岸、岩手県に津波警報が発表されました。

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しかし、12月12日の参議院予算委員会で「津波予報区での発表では、どの市町村に津波警報が出ているかわかりにくい」と指摘があり、高市総理が「できるだけ市町村名を、明確に出すよう改めさせる」と答弁。金子国土交通大臣に検討を指示していました。

東海3県は何が変わる?

これを受けて気象庁は16日、従来の津波予報区での発表に加え、報道発表資料では、振興局または都県名と市町村名を明示することを明らかにしました。

愛知や三重も対象 “津波警報”など発表時に市町村名を気象庁が明示へ “津波予報区”が「分かりにくい」との指摘を受けて報道発表資料に併記
CBC

今後、愛知県三重県ではこれまでの「愛知県外海」、「伊勢・三河湾」、「三重県南部」という津波予報区での発表に加え、豊橋市や名古屋市、尾鷲市などの市町村名も明示されます。

気象庁の担当者は「全国ネットですべての市町村名を読み上げるのは非現実的」とする一方、「ローカル放送では、できるだけ早いタイミングで報道していただけるとありがたい」と話しました。

南海トラフ巨大地震の場合、数分後に津波が来る市町村もあることから、市町村名の公表を待たずに直ちに避難することが求められます。

東海地方の「津波予報区」と市町村を確認

●愛知県外海
<愛知県>
豊橋市(太平洋沿岸に限る)、田原市(伊良湖岬西端以東の太平洋沿岸に限る)

●伊勢・三河湾
<愛知県>
田原市(伊良湖岬西端以東の太平洋沿岸を除く)、豊橋市(太平洋沿岸を除く)、豊川市、蒲郡市、西尾市、碧南市、高浜市、刈谷市、東浦町、半田市、武豊町、美浜町、南知多町、常滑市、知多市、東海市、名古屋市、飛島村、弥富市

<三重県>
明和町、松阪市、津市、鈴鹿市、四日市市、川越町、桑名市、木曽岬町

●三重県南部
<三重県>
鳥羽市、伊勢市、志摩市、南伊勢町、紀北町、大紀町、尾鷲市、熊野市、御浜町、紀宝町

愛知や三重も対象 “津波警報”など発表時に市町村名を気象庁が明示へ “津波予報区”が「分かりにくい」との指摘を受けて報道発表資料に併記
※気象庁の資料より

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