投資会社のアドバンテッジパートナーズ(東京都港区)は23日、特別目的会社(SPC)のAP78(東京都港区)を通じて古河電池にTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。古河電池の株式57.30%を所有する親会社の古河電気工業は応募せず、同社が所有する全株式をTOB成立後に古河電池が自己株取得する。
アドバンテッジと東京センチュリーは、2021年に昭和電工マテリアルズ(現レゾナック、東京都港区)から鉛蓄電池事業を買収して設立したエナジーウィズ(東京都千代田区)と古河電池を経営統合し、規模拡大や経営合理化を狙う。
買付価格は1株当たり1400円で、公表前営業日の終値1159円に対して20.79%のプレミアムを加えた。買付予定数は1399万6468株で下限は307万600株。応募が下限に満たない場合は買い付けしない。買付代金は約195億円。買付期間は2025年3月下旬から20営業日の予定。
AP78はアドバンテッジパートナーズが筆頭株主となっているサステナブル・バッテリー・ホールディングス(東京都港区)の完全子会社。TOB成立後、サステナブル・バッテリーに古河電工と東京センチュリーが出資し、持ち株比率はアドバンテッジが約6割、古河電工と東京センチュリーが約2割ずつとなる。